幻のロレックス「ポール・ニューマンデイトナ」の全貌!当時の定価や現在の価値を紹介
幻のロレックスとして名高い「ポールニューマン・デイトナ」。1960年〜70年代に製造された、時計愛好家やコレクターの間で人気のモデルです。本記事では、ポールニューマン・デイトナの特徴や歴史、当時の価値を詳しく解説します。中古市場での取引相場についても触れますので、売却を考えている方はぜひ最後までご覧ください。
ポールニューマン・デイトナの起源と特徴
ポールニューマン・デイトナは、時計界の伝説として広く知られるモデルです。あらためて、その起源や特徴についておさらいしていきましょう。
プロレーサーの象徴
ロレックスのRef.6239、通称「ポール・ニューマンデイトナ」は、1963年から1970年まで製造されました。モータースポーツに特化して設計・開発されたモデルで、外側のベゼルに刻まれたタキメーター・スケールを使い、速度を瞬時に計測できる機能を備えています。ここでいう「タキメーター・スケール」とは、時速などの速度を測定するための目盛りのこと。レース中にレーサーが自車のパフォーマンスを把握するために使われます。
特に注目されるのは、「ポール・ニューマンダイヤル」と呼ばれるバリエーションです。6時位置に配置された「DAYTONA」の赤い文字や、クロノグラフ機能を示す赤い目盛り、そしてアールデコ風の数字フォントから、通常のデイトナモデルとは異なる雰囲気があります。
この時計がプロレーサーの象徴とされたのは、ハリウッド俳優でありながら実際にレーシングドライバーで活躍した「ポール・ニューマン」が、レースで着用していたからです。
彼が出演した映画「WINNING」での演技と、彼のレーシングキャリアは、この時計をプロレーシングと強く結びつけました。その結果、ポール・ニューマンダイヤルを持つデイトナは、アンティークウォッチコレクターの間で高い評価を受けることになります。海外のオークションにおいては、驚くような値段で落札されたケースもありました。
Ref.6239の価値
ポールニューマン・デイトナは、1963年に世界で限定2,000本のみ販売された、非常に希少性が高いモデルです。当時の販売価格は168,000円と、大卒の初任給が約30,000円だった時代において、非常に高価な時計でした。現在の物価に換算すると、その価格は約1,120,000円相当。Ref.6239が持つ希少性と価値の高さを物語っていることがわかります。
デザインと機能の詳細
続いて、ポールニューマン・デイトナのデザインや機能について掘り下げていきます。
タキメーターと視認性
ポールニューマン・デイトナは、レーシングドライバーがレース中に使用することを想定し、設計されたモデルです。そのため、平均速度を計測するタキメーター機能を標準搭載しています。これはレースの状況を正確に把握し、戦略を立てるのに欠かせないものでした。
さらにデザインは、視認性を極限まで高めるために白と黒の反転したカラーの文字盤を採用。明瞭なコントラストは、高速で動くレースの環境下でも、時刻・計測時間を一目で読み取れるようにするための工夫です。革新的なデザインと機能性の組み合わせは、当時では異例でした。ポールニューマン・デイトナは発売と同時に大きな話題を呼び、即完売するほどの人気を博しました。
初期モデル「ル・マン」とは
「ル・マン」と呼ばれるポールニューマン・デイトナの初期モデルは、アンティークウォッチコレクターの間で高い評価を受けています。
実は、本モデルは開発された1063年当時、「デイトナ」とは呼ばれておらず、「ル・マン」と呼ばれる予定だったとのことです。しかし、1960年代半ばにロレックスが「デイトナ24時間レース」のスポンサーになったことで、最終的に「デイトナ」と呼ばれるようになりました。
ただ、この初期型については、アンティークウォッチコレクターを中心に、ル・マンと呼ばれているわけです。
そんな初期型のデザインには、以下のような特徴があります。
- DAYTONAのロゴが特殊な位置にある
- 文字盤にアンダーラインがある
- 文字盤にSWISSの表記がある
- 長い秒針を採用
長い秒針は、初期モデルの特徴的な要素。視認性の向上、実用性とロレックス特有の美学を追求する上で、重要な役割を果たしています
ポールニューマンとデイトナの絆
ここでは、世界的に有名な俳優と伝説的な時計モデルとの間に生まれた、特別な繋がりをみていきましょう。
贈り物としての時計
ロレックスデイトナRef.6239は、彼がプロレーサーとしてのキャリアをスタートさせた際に、妻であるジョアン・ウッドワードが贈ったとされます。彼にとってこの時計は、夫婦の絆と愛情を象徴するものでした。ニューマンのレーシングキャリアに対する、ウッドワードの支持と信頼を表しています。
また、ロレックスデイトナRef.6239の裏蓋に刻まれた「Drive Carefully Me」というメッセージは、妻からの深い愛情とレーシングキャリアへのサポートを表現しているとされます。この言葉は、日本でいうお守りのようなもの。レースでの安全を願う、妻からの言葉でした。
そして、彼がこの時計を着用してレースに臨み、たくさんの優勝を重ねたことで、ポールニューマン・デイトナという名前が広く知られるようになりました。このエピソードは、彼のレーシングキャリアと同じく有名で、ロレックスのブランド価値を高めるきっかけともなったのです。
市場価値と購入時の注意点
ここでは、ポールニューマン・デイトナの現代における市場価値や購入時の注意点を解説します。
世界記録の落札価格
2017年、ポールニューマン・デイトナが約20.3億円で落札されました。これは高級腕時計のオークションにおける世界記録です。驚異的な落札価格から、ポールニューマン・デイトナの市場価値がいかに高いかがよくわかります。
購入時の注意点
現代の腕時計市場では、ハイクオリティな偽物・レプリカが星の数ほど流通しています。ポールニューマン・デイトナも例に漏れず、偽物を購入するリスクがあるでしょう。したがって、購入時には信頼できる専門家の査定が必須。それが偽物を掴まされない、大事なステップといえます。
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ポールニューマン・デイトナは、国内外の中古ブランド市場において高値で取引されています。ニューマン自身が着用したモデルは約20億円の価格がついており、その資産価値は圧倒的です。もしもご自宅にポールニューマン・デイトナが眠っているなら、ぜひブランド買取専門店の「なんぼや」にお売りください。ロレックスの査定実績が豊富なスタッフが対応し、大切なお品の本当の価値を見極めます。