ミニッツリピーターとは?特徴や搭載モデルを紹介
小さなハンマーで鐘を鳴らし、複雑な仕組みで時刻を告げる、ロマンティックな「ミニッツリピーター」。その精巧さや希少さから、搭載モデルは時計愛好家の憧れの的となっています。ここでは、ミニッツリピーターの魅力や具体的なモデルをご紹介します。
ミニッツリピーターの特徴と魅力
ミニッツリピーターとは、時計に搭載された機械式の構造で、ハンマーで鐘(ゴング)を鳴らすことで時刻を告げるのが特徴です。腕時計に搭載されるものは、「世界三大複雑機構(世界三大コンプリケーション)」の一つとされ、最高クラスの難度と称されています。
ミニッツリピーターには、大小のハンマーとゴングが搭載され、鳴らす回数により時刻を示します。大きい鐘の鳴る回数が「時」を、小さい鐘の鳴る回数が「分」をそれぞれ表すことにより、音を聞くだけで時刻がわかる仕組みです。まだ社会の照明設備が発展途上にあった時代、ミニッツリピーターの音を聞けば、暗闇でも時刻を確認することができました。当時の技術を伝えるミニッツリピーター搭載モデルに、時代を超えてロマンを感じる時計愛好家が多くいます。
腕時計のムーブメントは小さなケースに収める必要があるため、ミニッツリピーターの機構は精巧かつ複雑に設計されています。多くの制限の中でハンマーを動かしてゴングを鳴らすには、非常に高度な技術が求められます。こうした背景から、ミニッツリピーターを搭載したモデルは最高級の品質を誇り、希少性が高く価格帯も高額であるのが特徴です。
ミニッツリピーターを搭載したモデル
ここでは、ミニッツリピーターを搭載した高級腕時計をご紹介します。
ジャガー・ルクルト/レベルソ・トリビュート・ミニッツリピーター
“最も優れた腕時計マニュファクチュール”と称されるほど、世界中の時計愛好家から高く評価されるジャガー・ルクルト。「レベルソ・トリビュート・ミニッツリピーター」は、全体にスケルトン加工が施され、卓越したクラフトマンシップにより生まれたミニッツリピーターの機構をじっくりと鑑賞できます。
パテック フィリップ/5078G グランド・コンプリケーション
ハイブランドとしてのステータス性と技術力の高さを誇るパテック フィリップ。同ブランドでは、創業150周年の記念事業としてミニッツリピーター搭載モデルの製作が再開されました。5078G グランド・コンプリケーションは、クラシックなゴングが伝統的な音色を奏で、タイムレスな魅力を放ちます。
ヴァシュロン・コンスタンタン/パトリモニー・エクストラフラット・ミニットリピーター
“世界三大高級時計ブランド”にも数えられる、名高いヴァシュロン・コンスタンタン。「パトリモニー・エクストラフラット・ミニットリピーター」は、超薄型のミニッツリピーターを搭載したモデルです。ブランドでは、チャイムの音色を録音して資料として保管しているため、元の音色の通りに調律ができます。
シチズン カンパノラ/ミニッツリピーター
シチズンから2000年に誕生したブランドのカンパノラには、ミニッツリピーターを搭載したモデルがあります。カンパノラの「ミニッツリピーター」は、日本庭園の水琴窟から着想を得ているのが特徴です。和洋の伝統を融合させ、まるで水によって奏でられているかのような透明感のある音色を堪能できます。
シェルマン/グランドコンプリケーション クラシック
時計愛好家から好まれる精巧な時計をより気軽に所有できるのは、シェルマンオリジナルウォッチならではの魅力です。「グランドコンプリケーション クラシック」は、憧れのミニッツリピーターを搭載しながら、実用にも対応できる一品。求めやすい価格帯で、複雑な機構の腕時計を楽しめます。
まとめ
多くの時計愛好家が求める、腕時計のミニッツリピーターの機構についてお伝えしました。ミニッツリピーターは非常に高度な技術に支えられているため、とりわけ高額な傾向にあります。ただし、ブランドによっては比較的安い価格で求められるモデルも存在するため、実用的な品物を求める方もぜひ参考にしてみてください。