デイトナのタキメーターの上限・下限は年式によって細かく異なる
ロレックスのデイトナのベゼルに見られる時刻表記とは異なる数字。これはタキメーターと呼ばれ、主に「平均速度」を求めるために活用されており、現行モデルには60~400の数字が刻まれていますが、実はデイトナのアンティークモデルには50~200、60~300、50~400など、様々な種類が存在するのです。このように、タキメーターの下限・上限に変更が見られるのは、当時の時代背景やデザインにおける要素が深く関係しています。
デイトナ(クロノグラフ)の特徴とも言えるタキメーター。ベゼルに刻まれた数字の意味は何かご存じでしょうか?また、この数字の範囲(上限・下限)は年式やモデルによって違いが存在するのはご存じでしょうか?デイトナの機能を有効的に活用するため、またデイトナのアンティークを深く知る上で、タキメーターは非常に重要となる部品の1つです。それゆえ、特徴や使い方、進化の歴史など、デイトナのタキメーターに関する知識を深めておきましょう。
タキメーターとは?
ベゼルに刻まれているタキメーターは、主に「平均速度」を算出するためのものです。ストップウォッチをスタートさせて1km走行した後にストップし、その時に秒針が60の目盛り(1分経過)にあれば60km/h、120の目盛り(30分経過)にあれば120km/hのように平均時速を測定することができます。また、平均速度のほかにも「作業量」を測定することもできます。同様にストップウォッチをスタートとさせて作業終了時にストップし、その時に秒針が60の目盛り(1分経過)にあれば60回/h、120の目盛り(30秒経過)にあれば120回/hと1時間あたりの平均作業回数が分かります。このように、タキメーターはストップウォッチ機能を有するクロノグラフ特有のものであり、デイトナのほぼすべてのモデルのベゼルに刻まれています。
年代によって細かな違いが存在する
現行のデイトナのベゼルを見ると、タキメーターには60~400の数字が刻まれています。しかしながら、これまでに生産されたものの中には、50~200、60~300、50~400というように、様々な種類があり年式によって細かく変更されています。これは時代背景が大きく関係しており、例えば1970年代においては自動車の高速走行は一般的ではなかった(実用的ではなかった)ため200(200km/h)で十分とされていました。その後、自動車産業の成長により高速化が可能となったことで300までの目盛りを有するベゼルが装備され、さらに現行モデルと同様に400までのベゼルが装備されるようになったのです。しかし、これは一般的な変更の過程であり、1960年に登場したRef.6238の中に1000までの目盛りが刻まれているなど、デザイン性を考慮して製造されたモデルも存在するため、一概に時代背景のみによってタキメーターが変化してきたわけではありません。
このように微妙な違いではありますものの、年代やモデルによってタキメーターの下限・上限は細かく変更されているため、デイトナのアンティーク時計を見る時にはタキメーターにも目を向けてみてください。
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