【更新:2024年11月】純正箱なし、保証書なし~附属品が時計買取額に与える影響
大切な時計をあえて売却するなら、少しでも高く買ってほしいと考える方は多いでしょう。買取額は、附属品によって左右されるケースがあります。メーカーによっては、さまざまな付加価値を生む附属品があることも。
古い時計に付いていたタグや購入時のレシートなど、個人的に不要と思っていたものが、実は大きな差を生んでしまうということも少なくありません。
そんな附属品の査定額に及ぼす影響について考察してみましょう。
2024年時計の買取相場急上昇中!! さらに現在相場の影響で時計の価値が急上昇しています! 時計を売るなら今がチャンス! ロレックスやオメガなど買取なら「なんぼや」にお任せください。
時計を売るのはもったいない?
せっかく高いお金を出して手に入れた時計を売るのはもったいないという意見もあると思いますが、今後使う予定のない時計を自宅に眠らせておくのはもったいないですし、時計にもかわいそうです。
買取に出すことでお金を得ることができ、それをまた自分の欲しいものに使うことができますし、時計も欲しい人の手に渡り、いいことづくしです。
また、時計は5年以上メンテナンスもせずに放置していると、機械の内部が劣化し、部品が壊れてしまう可能性があります。そのため、時計をもったいないと保管しておくのではなく、売れるときに売っておくというのは賢い選択といえるでしょう。資産価値のある時計をお持ちの場合は保管場所やメンテンナンスをしっかりしましょう。
時計附属品の有無に対する査定額への影響
中古の時計の購入を検討するとき、個人差はあるものの、附属品の有無が購入への意思決定に影響を及ぼすことがあります。
附属品があると購入したいと考える人が増える可能性があるため、価格が上がることがあります。
今どきの時計には純正箱、メーカー保証書を基本として、タグや冊子なども付いているのが一般的ですが、やはり重要度の点で飛び抜けているのはメーカーの保証書でしょう。
メーカー保証書というものは、時計一本に対して一枚しかありません。シリアル番号まで記載されたタグも同様です。対して、ほかの附属品は別の時計から持ってくれば誰にも知られずそろえ直すことができます。替えがきく存在よりも、唯一無二の存在の価値が高いのは基本です。
まだ時計が新しく、メーカーの保証期間が残っている状態であればなおのこと、保証書が重要となります。反対に、非常に古いアンティークウォッチに当時のメーカー保証書が付いていた場合も、大きな付加価値を与えることが可能です。
ただ、保証書があったとしても時計が本物かどうかはわからない、と不安に思う方もいるでしょう。最近の保証書は、印刷物や樹脂製のカードだけではなく、クレジットカードのようにカードの内部に情報が書き込まれているものがあります。メーカーの公式サイトと連携して、その時計に関する情報が参照できるようになっているものも。そういったものが付いている時計であれば、偽造のハードルが高くなっているはずです。ただし、偽造の難しい製品であっても、偽物がつくられてしまうことはあり得ます。残念ながら保証書が付いていることが、そのまま偽物ではない証にはならない点に注意が必要です。
実際に買取の現場では、時計そのものが偽物でないかの確認が査定の出発点となっています。偽物に気付かず、普通に販売してしまった、といったトラブルが起きたとするなら、飲食店で食中毒が発生するのと同等のダメージを覚悟しなければならないのです。
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具体的な附属品の有無による査定額の変動
査定額は、元々の時計の価格、時計の人気度、製造年などの要素に大いに影響を受けるものです。
例えば現行品の中古、販売額で30~50万円くらいまでの時計について考えてみます。
箱 | 5千円程度 |
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保証書 | 1万円程度 |
冊子、その他 | ほぼ0円 |
完品、すなわち附属品などがすべてそろっている状態であれば1~2万円の上乗せをする店もあります。特別な限定証に付加価値を付ける店もあり、お店によってまちまちです。
これが例えば1970年代のロレックス サブマリーナー ノンデイトなら、以下のようになるでしょう。
箱 | 2~3万円 |
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保証書 | 5~10万円 |
冊子 | 1~2万円 |
シリアル番号入りのタグ | 1~2万円 |
その他 | 数千円程度 |
また、これについても完品であれば、さらに大きな付加価値が付くことでしょう。
実際にロレックスのアンティークウォッチで500万円程度の売価が付く時計の場合、オリジナルのメーカー保証書が残っていたとすれば、100万円以上の付加価値を生むことも珍しくありません。
ブランド別の保証書と査定額の影響
では実際に有名時計ブランドの保証書と保証書の有無の査定額の影響についてご紹介します。
ロレックス
ロレックスの保証書はカード式の保証書になっており、偽造などの不正利用を防ぐために再発行は基本的にしていません。
製造年代によって保証書カードは以下のように変わります。
- 2006年頃まで:紙の保証書(ロレックスの王冠マークとROLEXの文字)
- 2013年頃まで:濃い緑のカード(緑と金のデザイン)
- 2020年頃まで:緑のカード(緑と白のデザイン)
- 2020年以降:緑のカード(ROLEXロゴが金字)
現行の保証書カードに関しては、旧カードにあった「購入者の名前」「国番号」「販売店名(住所)」などの記載はありません。
プロフェッショナルシリーズ 保証書なし | 約50,000円~約300,000円の減額 |
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ドレスウォッチ 保証書なし | 約10,000円~約100,000円の減額 |
箱なし | 約10,000円の減額 |
ロレックスはシリーズによって保証書の有無で査定額が変わってきますが、数万から数十万の差があり、保証書の有無の影響が大きいブランドといえます。
オメガ
オメガの保証書はクレジットカード大の大きさのカードタイプの保証書になっています。カラーは赤色で8桁の数字または7桁の英数字のシリアルナンバーと購入日や販売店名まで記載されています。
保証書なし | 約10,000円~約70,000円の減額 |
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箱なし | 約15,000円の減額 |
オメガもロレックスほどではないですが、保証書の有無は数万円単位の差が生まれます。
カルティエ
カルティエの保証書は正規特約店のスタンプが押された保証書が付属しており、黄色味がかったまだら模様の用紙が特徴的です。
保証書なし | 約100,000円の減額 |
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箱なし | 約10,000円の減額 |
カルティエは比較的新しいシリーズの製品については保証書の有無で減額差が生まれるので注意が必要です。
ウブロ
ウブロは偽物が多く流通しており、2009年に電子保証書へ切替が行われてました。そのため、現在は保証書の代わりにギャランティカードの有無も重要になっています。
保証書なし | 約30,000円~約200,000円の減額 |
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箱なし | 約5,000円の減額 |
保証書の重要性について
時計の未記入の保証書の信ぴょう性
ロレックスの保証書には複数の種類があります。2000年代前半までに見られた、小さな穴を並べることでシリアル番号を記したものがもっとも信ぴょう性が高く、その分高い付加価値が付きます。
それに対して、シリアル番号が手書きのタイプも存在しています。手書きタイプは、たまたま未記入のまま残っていた保証書に後で書き足して、その時計の保証書としたという可能性が完全に否定しきれないことから、付加価値も低いものになってしまう傾向にあります。
メルカリで保証書なしの時計を売るには
メルカリのようなフリマアプリにブランド時計を出品するケースがあります。保証書なしでも販売は可能ですが、トラブルの原因になることも。例えば、悪意のある人が購入し、時計を受け取った後に偽物とすり替え、返金を要求することも考えられます。そうなると時計を失うだけではなく、金銭トラブルに発展してしまうため注意が必要です。
また、メルカリでブランド時計を出す場合は、正規品であることを証明しなければいけません。保証書がない場合は、レシートの写真などを撮影して掲載します。
保証書なしのブランド時計の修理について
ブランド時計で保証書がない場合、メーカー修理やオーバーホールなどを受け付けてもらえないと考える方もいるかもしれません。基本的には、保証書がなくても修理は引き受けてもらえます。まずはメーカーのサポートセンターや修理会社などへ問い合わせてみましょう。
保証書なしのブランド時計の買取について
保証書のないブランド時計も、買取を依頼することは可能です。時計の価値を的確に見極められる店であれば、保証書がなくても適正な買取額を判断できるでしょう。一方、時計査定の実績が少ない店だと、価値の判断が難しく、買取額が下がってしまうこともあるため注意が必要です。実績豊富で信頼できる買取店を探してみましょう。
【ブランド別】保証書に関するルール
時計のブランドによって、保証書の扱いや再発行などに関するルールは異なります。ここでは、パテック フィリップとウブロを例に、保証書にまつわるさまざまなルールを見ていきましょう。
パテック フィリップの保証書は再発行可能?
パテック フィリップのような高級時計を売るなら、特に保証書が重要となります。ただ、人によっては紛失してしまうこともあるでしょう。そんなときに知っておきたいのが「Extract from the Archives(通称:アーカイブ)」を取得する方法です。
「アーカイブ」はパテック フィリップが発行する証明書のこと。時計の種類やムーブメント番号など、さまざまな情報がわかります。完全に保証書の代わりになるわけではないものの、信頼性が高い書類として認識されています。
ただし、「アーカイブ」の取得は近年ルール変更されました。発行対象となるのは今から10年以上前に販売開始された時計のみとなるため注意が必要です。受付はオンラインサイトのみとなり、500スイスフランの手数料がかかります。
ウブロのギャランティーカード廃止と電子保証書について
ウブロは早い段階でペーパーレス化を進めていたことでも有名です。かつて附属品にあったギャランティーカードにはICチップが付いていました。加えて、「ウブロティスタ」と呼ばれる機器も附属していたことがありました。これをパソコンにつないでギャランティーカードを読み取ることで、シリアル番号などがわかります。
上記のような仕組みも現在は廃止され、新しく電子保証書が導入されています。購入の際にオーナーと時計の情報を紐づけ、アプリで確認できるようになりました。ただ、ギャランティーカード廃止前に購入したウブロの時計を売る場合も、当時の附属品をすべて持ち込むことがおすすめです。ウブロティスタやカードなど、併せて査定に出してみましょう。
附属品の査定額に及ぼす影響は店によってもいろいろ
査定依頼の際は純正の附属品はもちろん、購入時のレシートや修理明細など、持っているものはすべて一緒に持ち込むことをおすすめします。
例えば、ロレックスのティファニーダブルネームは、時計と保証書だけではどうしても真贋判定が難しく、プレミアムを反映した価格で買い取る店は少ないのが現状です。ただ、購入時の領収書類や紙袋などまでそろっている場合、思わぬ高額査定が出る場合があります。
そしてこれほど極端な例でなくても、思わぬプラスが拾える可能性が附属品に潜んでいるかもしれません。附属品があるのであれば、すべて見せなければ損といえるでしょう。
現在ブランド時計の買取相場が上がっています
写真を撮って送るだけ、店舗に行く前に買取金額が無料で分かります。