今回は初心にかえり「クオーツ(電池)式時計について」お話していきたいと思います!
クオーツ時計とは…
クオーツ式時計、電池式やQZ式と呼ばれることもあります。
クオーツとは「水晶」を意味しており、水晶には電圧を加えると振動する性質があります。
その振動で発電して時計を動かしているという仕組みになります!
水晶にこういう性質があるのビックリですよね…!
クオーツ式時計の中にはU字型をした「水晶振動子」と呼ばれる部品があり、回路を通して電流を流すことによって起きる規則的な振動を振り子の代わりにしているのです。
振動は集積回路で電流をコイルブロックに流し、コイルブロックは、電流が流れたため磁性を帯び、その磁力が伝えられ、もともと磁力を持ったローターを回転させ、歯車を伝わって針を動かします!
因みに実際の時計の内部はこちらです。
機械式時計のパーツの役割を回路等に集約し、より安価に大量生産可能になった反面、技術者が調整できる項目が極端に少ないとも言われております!
クオーツ時計の電池交換について
クオーツ式はいわば「電池式」なので電池交換は必須です!
因みに電池の種類はこんなにあります!!!
時計の大きさやデジタル時計やアナログ時計など時計の種類によって電池を使い分けていくのです!
クオーツ式時計の電池の寿命はおよそ約1年半~2・3年ぐらいと言われています。
また、クロノグラフといったストップウォッチがついた時計については電池交換の周期はより短くなります!
機能が沢山ついている分、電池消耗も激しいですからね。
止まった時計の電池をそのままにすると…
また、止まったまま電池を放置しますと今度は「液漏れ」の症状が出てきちゃいます。
電池内部からガスが発生し、内部の圧力が高くなって破裂防止のための「安全弁」作動して電池内部のガスを外に逃がすが、そのガスと一緒に「電解液」が出てくることそれが「液漏れ」です。
液漏れにより、内部のパーツに影響を及ぼしてしまいます。
更に酷い場合だとこのように…
白い汚れが電池から出てきた液です。
電池を入れても動かない、また遅れの症状が出ることがあるため、あらかじめ液漏れする前に止まったら即電池を抜いておく、もしくはすぐに修理に出すのも手です。
液漏れの場合、「オーバーホール」という分解掃除が必要になってきます。
クオーツ式のオーバーホール
クオーツ式のOHの周期はおよそ約3~4年。
油や時計そのものの品質にも影響されるため一概には言えませんが、3~4年が経過した時計はオーバーホールが必要です!
オーバーホールというのは
1.分解
2.洗浄
3.修復作業
4.組立
5.注油
6.精度調整
の工程を行っていく作業となります。
時計自体小さなものではありますが分解するとパーツが沢山あります!
その為、オーバーホールには最低でも約2週間~というご案内は1つ1つ細かい作業・工程やパーツの数も多いため、時間を有するのです。
お客様から「もっと早く出来ないの?」と言われても「こういう作業をしているため時間がかかりますよ!」と説明してあげると丁寧ですしご納得されます!
また、こういった症状が出たときは要修理です!
・針の動きがおかしい…。
・電池交換したばかりなのに止まってしまった。
・リューズ(時間合わせのつまみ)で回したときの感触が悪い。
・風防が曇ったり、文字盤が汚れや変色したり。
など…。
少しでも調子が悪いなと思いましたら、修理を検討して相談してみるのも良いですね!
時計は繊細なものです…。
いかがでしたでしょうか!
時計のパーツや構造には細かい用語があって難しいですね…
遅れや止まりが出た、使ってみて少しの症状など、気になることがあればご相談をお受けいたしますので、是非お気軽にALLU WATCH REPAIRの時計技師にお任せください。