SIHH 2019 パネライ~サブマーシブルの独立
1940年代から1950年代にかけて自らが製作した軍用ダイバーウォッチをベースとして、底なしのクリエイティビティを発揮し続けるオフィチーネ パネライ。
1950年代にエジプト軍のために作ったといわれる、回転ベゼル付きのモデルをルーツとするサブマーシブルは、パネライのコレクションの中でも、比較的はっきりとした特徴を持つモデルとして人気を集めてきましたが、2019年のSIHHにおいて、単独のコレクションとして改めることを宣言しました。
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サブマーシブルが単独のコレクションへ
2019年SIHHにおいてパネライは、1998年PAM00024に始まるルミノールの一部であったルミノール・サブマーシブルを、『サブマーシブル』として独立したコレクションに展開することを発表しました。
これとともに42ミリから47ミリまで、12種類もの多彩なサブマーシブルの新作を一気に発表。2019年のSIHHにおけるパネライはまさにサブマーシブルづくしとなりました。
ここでは12種類の新作の中から、何点かをご紹介することにしましょう。
サブマーシブル 42ミリ PAM00683、PAM00959
2017年に登場した小振りなサブマーシブルが、ムーブメントを自社製のキャリバーP.9010からキャリバーOP XXXIVに積み替えることによって若干の薄型化を果たし、ブラックダイヤルにブラックのセラミックベゼルを装着したPAM00683。
シャークグレーダイヤルにブルーのセラミックベゼルを装着したPAM00959としてリニューアルされました。
共にコンパクトにまとまりながらも、サテン仕上げのスティールケース、艶消しの文字盤とベゼルによって、ツールウォッチとしての雰囲気を強めている点が印象的です。
サブマーシブル BMGテック 47ミリ
パネライは2015年、カーボンファイバーの薄いシートを高圧条件下において温度を管理しながら、結合剤として優れた特性を持つ高分子、PEEKとともに圧縮することで生まれる、頑丈かつ軽量なカーボン素材、カーボテックを発表。
またパネライは2017年、従来型金属よりもはるかに高い強度を持ちながら、ほとんどの金属よりももろい性質を持つバルク金属ガラスを、スチール素材よりも硬く、軽量な素材として転用することに成功、独自のBMGテックとして発表しました。
そして2019年、カーボテックのベゼルとBMGテックのミドルケースという、パネライならではの革新的素材を組み合わせた新作を発表。
47ミリという巨大なサイズながら装着感に優れ、頑丈な自社ムーブメント、キャリバーP.9010とともに、高いパフォーマンスを発揮するはずです。
サブマーシブル ルナ・ロッサ 47ミリ
伝統あるヨットレース、アメリカズカップの第36回大会に参加するチーム、ルナ・ロッサのオフィシャルスポンサーを務めるパネライが製作した、ルナ・ロッサの公式ウォッチです。
カーボテックのケースにルナ・ロッサ艇の帆の一部をあしらったという、ダークグレーセイルの文字盤を組み合わせ、スモールセコンドとデュアルタイムの針に差された赤が一際鮮やかに、スポーツテイストを醸し出します。
チタン製の裏蓋にルナ・ロッサとアメリカズカップのロゴが刻まれており、特別感を盛り上げています。
サブマーシブル クロノ ギョーム・ネリー エディション PAM00982、PAM00983
フリーダイバーとして活躍する1982年生まれのギョーム・ネリー氏とのコラボレーションによって生まれたモデル。
サテン仕上げのチタンケースにマットブルーのセラミックベゼル、シャークグレー文字盤の世界限定500本モデル、PAM00982 と、DLCコーティングのケースにタンタリウム/ブラックセラミックのベゼル、そしてブルーの文字盤を備える世界限定15本のみの希少モデル、PAM00983の2種類。
共にケース径47ミリ、センターの60分積算計を備えるフライバッククロノグラフ、キャリバーP.9100を搭載、裏蓋にはギョーム・ネリーのサインが刻まれています。
またPAM00983を購入すると、フレンチポリネシアの海をギョーム・ネリー本人と探検するツアーに参加できるという特典が用意されています。
サブマーシブル マイク・ホーン エディション PAM00984、PAM00985
探検家、冒険家として知られる南アフリカ生まれのスイス人、マイク・ホーンとのコラボレーションによって生まれたモデル。
リサイクルのチタン素材、エコ・チタンで製造されたケースが特徴的です。
ブラックの文字盤にグリーンのスーパールミノバのインデックスと針のモデルで世界限定500本のPAM00982と、ブラックの文字盤にブルーのスーパールミノバのインデックスの針のモデルで世界限定19本のみというPAM00983。
PAM00983を購入すると、マイク・ホーン本人と一緒に北極の氷原でトレーニングを行うチャンスが贈られるという特典がついています。
決して尽きることがないパネライのクリエイティビティ
イベントの有無にかかわらず、あらゆるタイミングで新作を発表し続けるパネライのプロダクトには、当初PAM00001から始まる、分かりよいリファレンス番号が振られていましたが、今やその全貌を把握するのが困難なほどの膨大なコレクションとなり、その増殖の勢いは決して立ち止まることのないように見えます。
初めてパネライの時計を選ぶ人にとっては、決して親切とは言い難い現在のコレクション。
今回のサブマーシブル独立は、パネライがやっとコレクションの整理を始めた、ということなのかも知れません。
今回、イベントの参加権付きという斬新な試みに挑み、ますますやる気を見せるパネライに、引き続き注目して参りましょう。
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