デイトナのタキベゼルに採用されるP・S・Cの3つの素材
デイトナ(クロノグラフ)の特徴と言えるタキベゼルには、初期にプラスチック、中期にステンレス、後期(現行)にセラクロムと全部で3つの素材が採用されています。それぞれがどのような特徴を持っているのか、なぜ変更されたのかなど、一挙にご紹介します。特に、セラクロムはロレックスが独自開発した素材であるため、しっかり精通しておきましょう。
平均時速を計るために用いられるタキメーター・スケールが入ったデイトナのベゼル。素材には「プラスチック」と「ステンレス」があり、さらに最近になってロレックスが独自開発した「セラクロム」が登場しました。時代背景とともに、それぞれの特徴と搭載モデルを以下にてご紹介します。
初期~中期モデルにみられる「プラスチックベゼル」
デイトナの初期モデルであるRef.6238から1988年まで生産されたRef.6263までのベゼルに採用されているプラスチック素材を用いたベゼル。耐久性は低いものの形状加工などが容易であったため、同時期においては世界的にプラスチック素材が主流であり、多くの時計メーカーがプラスチック素材を使用していました。それゆえ、アンティーク時計を特徴づける要素として、現在でもプラスチックベゼルが装着された時計の人気は圧倒的です。なお、デイトナにはプラスチックのブラックベゼルが存在し、これはRef.6240とRef.6263に搭載されています。
中期~現行モデルにみられる「ステンレスベゼル」
キズがつきやすく壊れやすいプラスチック素材の欠点を克服すべく採用されるようになったステンレスベゼル。これは、現行の1つ前のモデルである
Ref.16520から本格的に採用されるようになりましたが、Ref.6239、Ref.6262、Ref.6265など1960年代初期にはすでに多くのモデルに使用されていました。それゆえ、世代別にみると、Ref.6239(ステンレスベゼル)とRef.6241(プラスチックベゼル)、Ref.6262(ステンレスベゼル) と
Ref.6264(プラスチックベゼル)、Ref.6265(ステンレスベゼル) とRef.6263(プラスチックベゼル)のように、同時期に2つの素材を用いたモデルが展開されています。
新たに開発された「セラクロム(セラミック)ベゼル」
2011年に発売されRef.116515LN、や2013年に発売されRef.116506などのモデルには、セラクロムという素材を用いたベゼルが採用されています。セラクロムはロレックスが独自に開発し特許を取得したセラミック系の素材で、ステンレスよりもさらに耐蝕性・対傷性に優れていることから、今最も注目を集めている素材です。ロレックスが開発し特許を取得したことから、今後ロレックスから展開される多くの新モデルにセラクロムベゼルが使用されるのは間違いありません。
このように、デイトナのタキベゼルには年式やモデルごとに「プラスチック」・「ステンレス」・「セラクロム」の3つの素材が使用されています。素材の種類をみることで、だいたいの製造年数を知ることができるため、一度それぞれの素材の違いを目で見て指で触ってみてはいかがでしょうか。
現在ブランド時計の買取相場が上がっています
写真を撮って送るだけ、店舗に行く前に買取金額が無料で分かります。