エルメスのケリーバッグに、こんな個性派シリーズが

かつては高級馬具のアトリエとして1837年にオープンしたエルメス(HERMES)は、多くの高品質なバッグを生み出す高級メゾンに君臨し、エルメスの代表作ともいえるケリー(Kelly)を発表。当時の王妃の名前が由来したケリーバッグは、世界中のセレブから愛され続け、いつの時代も多くの注目を集めています。そんな女性たちの永遠の憧れでもあるケリーバッグから誕生した、さまざまなデザインバリエーションを一気にご紹介します。
ファッショニスタの願いが叶う、ケリーのデザインバリエーション
1935年の発売当初「サック・ア・クロア」という名前で登場したのが、ケリーのはじまりでした。その後の1950年代後半、モナコ王妃グレース・ケリーが使用している姿が雑誌に掲載されたことでサック・ア・クロアは世界中に知れ渡り、「ケリー」と改名されます。
ソフトなフォルムの「内縫い」とシャープな仕上がりの「外縫い」とで大きく二種類に分かれ、「ミニミニケリー」といわれる15を含めると35までの6つのサイズが展開されています。
シーンとニーズに合わせてチョイスできる豊富な素材バリエーションが揃い、牛革に型押しをほどこしたトゴやヴォーエプソン、カジュアルなキャンバス素材も扱いやすく丈夫なことから高い人気を集めています。
ケリーバッグとバーキンの違い
エルメスのケリーバッグとよく対比されるものとして「バーキン」があります。エルメスのバッグと聞くと、まず浮かぶのが「バーキン」というくらい世界中で人気のバッグになります。「バーキン」もケリーと同様、イギリスの女優ジェーン・バーキンから名前がつけられていることは有名です。
バーキンはケリーバッグよりも数十年後の1984年に誕生しており、ケリーバッグもバーキンもフラップとクロアでバッグを開け閉めする共通の部分が多くあります。
一見すると、どちらがケリーバッグでどちらがバーキンか分かりにくいかもしれませんが、両者の大きな違いは「バッグの蓋部分」と「ハンドル」にあります。
ケリーバッグはモナコ王妃の名前に由来している通り、エレガントさや優美さを追求しているため、蓋は閉じて使用し、ハンドルも1つになっています。一方、バーキンは機能性や収納力を重視したバッグになっており、蓋は開いたまま使用し、ハンドルは2つになっています。
また、2つの違いとして、バーキンが5つのサイズ展開に対して、ケリーバッグはミニケリーなど8つのサイズ展開をしていることも挙げられます。
ケリーバッグの値段・定価
2020年からのコロナ禍やウクライナ情勢などの不安定な世界情勢の影響で、高級ブランド各社が相次いで値上げを行っています。エルメスも1年で複数回の値上げを行っており、コロナ禍が落ち着いた2024年は値上げも落ち着いてきましたが、2024年2月1日に約14~17%の値上げを行っています。
2024年12月現在のケリーバッグの値段・定価は以下になります。
商品 | 素材 | 値段・定価 |
---|---|---|
ケリー15(ミニミニケリー/ミニケリードゥ) | トゴ | 1,100,000円 |
ケリー20(ミニケリー) | トゴ | 1,419,000円 |
ケリー25 | トゴ | 1,804,000円 |
ケリー32 | トゴ | 1,914,000円 |
ケリー35 | トゴ | 2,035,000円 |
ケリー40 | トゴ | 2,189,000円 |
ケリー50 | トリヨンクレマンス | 2,332,000円 |
※値段・定価は2024年12月時点での参考価格になります。素材などによって価格は変動します。
気になるケリーバッグのシリーズラインナップ
ケリーにはさまざまなモデルが揃い、それぞれの表情やデザインメリットも実に多彩です。
カジュアル派に人気のケリーアドやケリードール、その日のスタイリングをゴージャスに仕上げてくれるケリーカットなど、一度は手にしたくなる魅力あふれるそれぞれのシリーズの個性とは。
ケリーアド
縦長にしたケリーをリュックにしたモデル。
従来のケリーよりもカジュアルな印象ですが、ケリーのそつがないデザインはそのまま継承され、決して子供っぽくなることはありません。PMよりもひと回りサイズアップしたGMでも横幅が約27cmとコンパクトなため、ワンショルダー使いもおすすめです。
ケリーカット
ケリーを横に細長くしたデザインのクラッチバッグタイプ。
デイリーシーンではフラップ上部のハンドルを持ちハンドバッグとして、パーティーシーンなどではそのまま小脇に抱えて、クラッチバッグとして使用できます。なかなか目にすることが少ないケリーカットなら、周りとは差を付けたドレスアップが叶います。
ケリースポーツ
ケリーを縦長にしたショルダータイプ。
フラップがないデザインなので、フォーマルになりすぎずに使えるショルダーバッグです。シンプルで無駄のないそのデザインは、エルメスのカレで個性をプラスして、自分好みのアレンジも楽しめます。シャツブラウス+パンツなど、マニッシュなスタイリングがお好きなかたに。
ケリードール
2000年のミレニアムを記念して限定発売されたドールは、ケリーバッグにキュートな表情と手足が付けられた、とてもシュールなデザインのバッグです。
スニーカー+デニムや、パーカーやスウェットなどのシンプルなスポーティースタイルと合わせて、ドールを主役にしたコーディネートもおすすめです。
ケリーフラット
フラップをおさえるクロアがシンプルなバックル付きのベルトになり、2007年春夏に登場したフラット。
折りたたまれたフラットを持ったモデルがパリコレのランウェイを歩く姿が話題となり、NIKITAをはじめとする多くのファッション雑誌に取り上げられました。
柔らかな素材感とソフトなイメージのフラットは、周りのエルメスフリークとはひと味違うおしゃれが楽しめます。
ソーケリー
フラップなしのソフトで縦長なフォルムのソーケリーは、ラフなショルダータイプ。
22と26の2サイズを展開し、ショルダーストラップは2段階で調整が可能です。小脇に抱えるようなスタンダードなショルダー使いも便利ですが、スタイリッシュに魅せるならボディバッグのような斜め掛けスタイルが断然おすすめです。
ビニールケリー
ケリーバッグが透明なビニール素材で再現されたビニールケリーは、1997年・1998年に開催された展示会のみで販売された限定モデル。
クリアで涼し気なそのバッグには、「SOUVENIR DE L’EXPOSITION 1997 UN VOYAGE AU PAYS DESMERVEILLES」=「1997年の展示会を記念して 不思議の国への旅」というメッセージが記されています。中身が見えるデザインのビニールケリーは、バッグインバッグのアレンジで、自分らしい個性がさらにプラスできそうです。
ミニケリー
ケリーバッグがそのままコンパクトになったミニケリーは、ショルダー&ハンドの2WAYタイプ。1990年代前半のみ流通していた希少なモデルです。
ストラップをはずしてミニバッグとして使えば、パーティーシーンにもぴったり。まるでポーチのようなサイズ感なので、スタイリングの一部のファッションアイテムとして取り入れたいですね。
ポシェットケリー
ケリーを小さく横長なフォルムにアレンジしたポシェットケリーは、2004年に発表されたコンパクトでスタイリッシュなハンドバッグ。
クラッチバッグのように持ち歩いたり、シンプルなショルダーバッグやトートバッグとのW使いをされるかたも多いバッグです。
憧れのケリーのチャームポイントはそのままに…
女性が永遠に憧れるバッグ、エルメスのケリー。その人気の高さから、キーホールの金具にカデナが揺れるデザインが目を引く腕時計や、クロアとキーホールの金具のデザインがそのまま取り入れられた財布など、あらゆるアイテムがケリーから誕生しています。
その日の気分とシーンに合わせたケリーを使いこなして、ワンランク上のファッションスタイルを楽しみたいですね。
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