修理事例
当修理内容に関して
-
Step 1 cal 3035の不具合
キャリバー3035ムーブが搭載されているロレックスシードゥエラーの修理になります。
しばらくご使用されておらず、リューズ操作が重いとの事で依頼されてきました。裏ブタを空けた際の見た目は奇麗ですが、よく見ると内部油の劣化が所々に見受けられます。 -
Step 2 巻上げ不良の原因となる部分の調査
写真はローター受けを外した際に見られる部分になります。
巻上げが重い違和感があるなどの原因として、ローター周りの摩耗や油劣化など色々と上げられますが、写真下の金色の歯車(角穴車)と写真上の銀色の歯車(丸穴車)の中間、赤丸部分のプレートの下にある歯車部分はこのムーブで最も注意して見なくてはならない箇所の1つになります。 -
Step 3 摩耗状況の確認
写真はプレートと歯車を外し、一度劣化した油を拭き取った状態です。中間車が収まっている軸が茶色く若干擦れている跡が見受けられます。
手巻きでゼンマイを巻き上げた際に、力が多く伝わる部分なので、油が劣化している状態で動かすと、摩擦の影響により削れてしまう事がございます。
幸いにも大きな摩耗もない為、擦れた部分を軽く磨き、洗浄、注油で対応させていただきました。 -
Step 4 摩耗が酷い状態の場合の例
摩耗の影響で円柱状の軸がすり減っているのが分ります。この様な状態になった場合は軸交換が必要となり、弊社では オーバーホール料金¥29,000+¥20,000~で修理対応となります。状態によっては軸の部分一式交換(1受け)が必要になります。
※部品料金は¥60,000~(金額変動あり)
-
Step 5 大切な時計が壊れてしまう前に、定期的なメンテナンスをお勧めしております。
長期間メンテナンスをせずに使用し続ける事で部品が摩耗、破損し、修理に高額の料金を支払う事になってしまうケースがございます。
定期的なメンテナンスを行っていただくことと、違和感を感じたら使用をお控えいただき、弊社にご相談頂くことをお勧めいたします。