リューズは時刻やカレンダーを調節し、一部の製品ではゼンマイを巻き上げる役割を担っています。
例えばずれた時刻を元に戻す時を始め、リューズを操作する機会は多くあります。
リューズはほとんどの腕時計に搭載されており、手動巻きの機械式時計のように、日常的に使用している方も少なくはないでしょう。
▼ 時計修理のLINE見積もりはこちら!
リューズは破損も多い部品
しかしリューズの使用機会が多いことは、破損するリスクを増やすことにもなります。
リューズは破損するケースも珍しくはない部品です。
例えば長期間の使用や油の劣化、油切れが部品を摩耗させ、リューズの劣化を引き起こします。それに気付かず、突如リューズが抜け落ちたり動かなくなったりすることもあるのです。
リューズの故障でよく見られる症状
リューズそのものが抜ける、動きが鈍くなる・動かない、重くなるなどの症状はよくあることです。
考えられる原因は状態によりますが、部品の磨耗や破損、油切れ・固着、さびやゴミ詰まりなど、経年劣化や保管・使用状態が深く関係しています。
いずれにしても、リューズに不具合が出ると時計の機能に大きな影響が出てしまうでしょう。
メーカーや修理店に修理を依頼するのが良いと言えます。
リューズが抜ける
リューズは構造上抜けにくくなっていますが、強い力で引いた際に抜け落ちてしまうことがあります。
リューズが抜けてしまった場合、経年劣化によって部品が磨耗している可能性が考えられます。
油切れにより部品が摩耗し、抜け落ちる場合もあります。
また、時計の巻真(ゼンマイの巻き上げを行う芯棒)が、緩んでいることも原因の一つです。
該当する部品の修理・交換後に注油が必要になるため、修理に出すことをおすすめします。
リューズが重い・回らない
リューズが重くなっている、あるいは全然回らない症状が出たら、部品の油切れやさびが原因として考えられます。
ゴミが侵入し、部品の動作を阻害している場合もあるため、内部の清掃やさび取り、注油が必要になります。
この症状が表れた場合、無理にリューズを回すと部品の破損を招き、別の故障を引き起こすおそれがあります。
リューズを巻くと異音がする
巻いた時にガリガリと異音がしたら、歯車の磨耗または破損が原因になっている場合が考えられます。
内部にゴミが詰まっているか、さびが発生している可能性もありますので、一度オーバーホールをしてもらいましょう。
リューズをねじ込めない
一部のモデルでは、ねじ込み式のリューズを採用している例もあります。
リューズをねじ込めずロックができない症状が出たら、ねじ山の磨耗が考えられるでしょう。
この場合、リューズそのものを交換するか、症状がひどい場合にはケースも交換する必要があります。
リューズが空回りする
リューズを回しても空回りする場合、内部にある部品の破損が考えられます。
特に歯車は強い負荷が掛かって破損することが多く、空回りの原因になる場合があります。
空回りする場合は部品の交換が必要となるでしょう。
リューズが引けなくなる
リューズが引けない症状は、内部に発生したさびや腐食による作動不良、部品の摩耗や劣化、変形、破損による機能不全などが考えられます。
リューズが引けないと、ゼンマイの巻き上げや時刻調節ができなくなるため、歯車の交換や内部の清掃が必要になります。