時計はガラス(風防)で覆われています。一般的な製品では有機ガラス、無機ガラス、サファイアガラスのいずれかが使われており、種類によって強度が異なります。
ガラスはゴミやほこり、水などの浸入を防ぐ役割を担っており、時計の内部に入り込まないよう、周囲はパッキンによって覆われているのが一般的です。
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ガラスが曇ることもある
時計がガラスで覆われていると言っても、何らかの原因で内部に異物が浸入することは珍しくありません。
特に長年使用していますと、ガラスの内部が曇る、あるいは水分が付着する現象が見られる場合もあるのです。
なぜガラスの内部が曇ったり、水分が発生したりするのでしょうか。
その原因はいくつか考えられます。
ガラスが傷ついている・ヒビが入っている
時計のガラスにヒビが入っていたり、傷が付いたりしていないでしょうか。
使用されているガラスの種類にもよりますが、落下や衝撃によって傷が付くことは決して珍しくありません。
ガラスのヒビや傷が付いた部分から、内部に水分が浸入している可能性があります。
見えないような小さな傷であっても、そこから水分が浸入しますと、内部が曇ってしまう原因になるのです。
湿気が発生し、部品がさび付いてしまうおそれがあります。
内部の拭き取りのみを依頼するケースも存在しますが、細かなガラス片を除去できないおそれがあるため、おすすめはできません。
通常はオーバーホールとガラスの交換といった修理が必要です。
水中でリューズを操作した場合
時計を水につけた状態でリューズを操作しますと、隙間から水が浸入してしまう場合があります。防水性能に優れた時計であっても、リューズの操作が原因で水が浸入することがあります。
海水浴やプール、スキューバダイビングなどの後に曇りが発生した場合、リューズを操作しなかったか確認してみましょう。
内部の部品がさびている可能性もあるため、オーバーホールが必要になります。
パッキンの劣化によるもの
時計は内部に水分が入りにくい構造になっています。裏面の蓋、ガラスの縁、リューズなどにはパッキンが取り付けられており、水分や異物の浸入を防いでいるのです。
しかし、パッキンが経年劣化すると隙間が発生し、そこから湿気が入り込んだり、水が浸入したりする場合があります。
パッキンが劣化している場合、交換が必要になるでしょう。
湿気の浸入
時計の温度変化によって、ガラス内部に曇りが発生することもあります。
すぐに曇りがなくなるケースもありますが、曇りがずっと続く場合、パッキンやガラスの隙間から内部に湿気が入り込んでいる可能性が考えられます。
定期的に時計をオーバーホールし、時計の曇りを予防できるよう湿気の除去をする必要があります。