腕時計の修理事例 オーデマピゲ ミレネリー キャリバー3120のオーバーホールと針調整

修理事例 オーデマピゲ ミレネリー キャリバー3120

こんにちは、
ALLU WATCH REPAIRの岡田です。

本日は、オーデマピゲ ミレネリー キャリバー3120の修理をご紹介いたします。

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さて今回のご相談内容は、

【秒針は動くが時分針が動かない】とのことでお預かりいたしました。

※秒針は動くが時分針は動かない、機械自体は動いているというところが今回のポイントです!
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オーデマピゲ 文字盤と針
この現象は『置きまわり』と呼ばれていて、

・時計は動いているのに、針が動かない

・もしくは針が少ししか動かない状態、などを指します。

この『置きまわり』の原因は内部部品『筒カナ』に問題がありました!

通常、針は時計の歯車と連動して動いています。

しかし時刻合わせの際に、そのまま歯車と連動していると歯車が高速回転して、歯車が壊れてしまいます。

そこで、針回しの際に針だけスリップして回るように、歯車と針の間に『筒カナ』があり、

安全に時刻合わせができるように『筒カナ』が存在しています。

▼こちらが筒カナ部分になります。
オーデマピゲ 筒カナ
この『筒カナ』が油切れのまま使用されたり、長い間メンテナンスされずにいると緩くなってしまいます!

今回はオーバーホールとあわせて筒カナ調整を行います。

まずは筒カナを外します。歯車の軸(ホゾ)にある程度強い力で押し込まれています。
筒カナを外す写真
▼矢印の部分に凹みが見られます。
キャリバー3120 ムーブメント
ここをさらに凹ませることで、針が取り残されることなく、歯車と連動します。

分解・洗浄・筒カナ調整・組立を行い修理完了です!


修理料金
機械式オーバーホール 29,000円
筒カナ調整 0円~
保証期間・・・・1年間

今回は早めにお持ち込みいただいたので、部品交換の必要が無く、筒カナ調整とオーバーホールで済みました。

【時刻合わせ(針回し)が以前より軽くなった】・【重くなった】場合は、

筒カナが緩んでいたり、油が切れている可能性が高いです!

このような症状を感じたら早めに、メンテナンスへ出すことをおすすめいたします。

 

大切な時計の修理はALLU WATCH REPAIRへ

弊社では無期限の無料点検アフターサービスを実施しております。

弊社で修理した時計(電池交換などオーバーホール以外の修理も含む)は、いつでも内部点検・外装洗浄・防水試験を無料で実施いたします。

時計修理をお考えの方は、お気軽にご相談ください