エルメスのエールバッグはバッグを組み立て付け替える!?
バラして付け替える2WAY仕様? エルメスのエールバッグ
エルメスのエールバッグは登場と共に大きな話題を呼んだ、自分で付属の替えバッグやパーツを組み替えて色やサイズが違う2種類のバッグを楽しむことができるユニークな発想のバッグです。
気分によってボディを替える
エールバッグはフラップやストラップ、ボディ(=バッグの袋部分)が全て分解できて、しかも色や形の異なる替えのボディが付属していて、その日の気分や用途に合わせてコーディネートが選べる斬新ながらも非常に機能的な発想のユニークなバッグです。1998年に登場してから10年近く愛され続けたものの、2006年に廃盤となっています。
エールバッグはボディ部分がキャンバス、ハンドルやストラップ等のパーツがレザー素材のものが主流です。
レザーのフラップとハンドルのフォルムは、バーキンやオータクロアを連想させるエルメス(HERMES)らしいデザイン。
キャンバス素材はカジュアルな印象になりがちですが、エルメス独自のキャンバス素材「トワルアッシュ」とレザーの組み合わせ、そして洗練されたデザインにより非常に上品で高級感のある仕上がりになっています。
エールバッグのサイズ
付属の替え用ボディは、モデルによって色違い、サイズ違い、素材違いなどパターンが異なります。本体のサイズが4種類あるので、自分の荷物の量に応じて好きなモデルを選べる点が魅力です。まずはエールバッグのサイズ展開を見ていきましょう。
※()内は換えのボディのサイズ
GM 【 W50cm/H33(41)cm/D25cm 】
エールバッグの中で最も大きなサイズです。JIS規格のB4ファイルがしっかりと収まるほどの大きさがあり、プライベートはもちろんビジネスシーンでも活躍します。
容量もたっぷりで旅行にも十分対応可能な日本のマーケットではめったにお目にかかることのないレアなサイズです。
MM 【 W38cm/H30(38)cm/D13cm 】
替えボディは同色のサイズ違い。A4ファイルが収納できる大きさで、日本人にとって最も使いやすいサイズとされています。
荷物の量に合わせて付け替えが可能なので使い勝手が良いバッグです。エールバッグのサイズ選びに迷ったら、MMサイズがおすすめです。
PM 【 W30cm/H25cm/D10cm 】
GM、MMと違いサイズは同じで色や素材の違うボディが付属するPM。雑誌本が収納できる大きさで、ビジネスシーンで使用するには少し小さいかもしれません。そのため、プライベートで使うのにおすすめです。デイリーユースとして使いたいならPMサイズを選びましょう。
ストラップは取り外しができるので手持ちとショルダーの2WAYで使用可能です。複数のエールバッグを購入していろいろと組み合わせを変えて楽しんだり、家族や友人と異なるものをそれぞれ購入して交換してみるのも面白いでしょう。
TPM 【 W15cm/H20cm/D7cm 】
エールバッグの中で一番小さなサイズのバッグです。
ハンドルがなくショルダーストラップのみの仕様で、コンパクトな大きさのちょうどポシェットサイズのバッグです。「ちょっとしたお出かけの際に使いたい」「いつも最小限度の荷物の量で過ごしている」という方に向いています。
同じサイズの付け替えボディが付属。そのままショルダーバッグとして利用したり、ポーチとしてバッグインバッグにしたりと幅広い活用方法があります。
エールバッグの素材
ヴァッシュハンター
レザー部分に使われているヴァッシュハンターは、型押し牛革の素材で、粗い革目で硬質な質感です。繊細なツヤ感があり、重量感があることが特徴です。
トワルアッシュ
トワルアッシュとは、フランス語で「灰色のキャンバス」を表します。エルメスが1880年代から使用している、ブランドを代表する伝統的な素材の1つです。木綿や麻でつくられた平織りの織物で、丈夫で軽く水や汚れに強いです。
トワルGM
トワルGMはトワルアッシュよりも太い糸で織ったコットンキャンバス素材です。GMは「Grand Modele」の略で、目が粗いことを意味しています。異なる2色の糸で織り目を表現しており、トワルアッシュよりもカジュアルな印象に仕上がっています。
トワルオフィシエ
トワルオフィシエは1色の糸を細かく織り込んで作られたキャンバス素材で、張りがある質感かつ軽い点が魅力です。マットな外観も目をひきます。
トワルミリタリー
トワルミリタリーはナイロンとコットンを組み合わせた素材で、毛羽立ちにくくカラーバリエーションも豊富です。丈夫で軽く、上質で繊細な凹凸感を楽しめます。
ヴィブラート
ヴィブラートは染色したヤギ革素材の1つです。革を重ねてから裁断し、その断面部分を加工して作っているので、すべてのアイテムで配色が異なります。世界に1つしかない希少なデザインが特徴です。
このように、着せ替え可能なボディ、豊富な素材やサイズ展開によって、自分だけのオリジナルバッグを作れる点がエールバッグの最大の魅力です。
エールバッグのバリエーション
エールバッグにはスタンダード以外にも個性豊かなバリエーションがありますので、そちらも合わせてご紹介しましょう。
「なんぼや」ではエールバッグをはじめ、様々なエルメスの買取実績を公開しています。
価値が高いエルメスの商品を確認することも出来ますので、エルメスの買取相場について気になる方はこちらをご覧ください。
エールバッグ カバス
2002年に発売されたセミショルダータイプのトートバッグです。開口部がフラップ付きではなくオープンタイプのため物の出し入れがしやすいという利点があります。サイズの異なるボディが付属しますが、モダンな横長フォルムがカバスの最大の特徴。普段荷物が多い方や、利便性を重視したい方におすすめです。
上品でとてもエレバントなフォルムに惹かれる人が大勢いらっしゃいます。
エールバッグ アド
「アド」はフランス語で 「背中」という意味。サイズ違いのボディが付属するリュックタイプのエールバッグですが、ハンドルが付いているのでリュックだけではなくハンドバッグとしても使用可能な人気のバッグです。
リュックながらもバーキンでお馴染みのクローシェ&カデナ(鍵と錠前)も付いてエルメスの風格漂う上品なデザインです。美しいフォルムでありながらカジュアルさも兼ね備えており、エルメスのバッグをラフに使いたい方に向いています。
いかがでしたでしょうか。エールバッグの魅力や各モデルの特徴などがお分かりいただけたのではないかと思います。
エルメス(HERMES)のエールバッグはその日の気分や用途によって2種類のパターンが楽しめる、とてもユニークでお得感のあるバッグと言えるのではないでしょうか。
現在はエールバッグジップに進化
エールバッグは2006年に廃盤となりました。しかし、人気が高く復活を望むファンからの声が多かったので、2009年に満を持してリニューアルした新しいモデル「エールバッグジップ」が再販されました。バリエーション豊かな素材やデザインが展開されており、ケリーやバーキンと同様、現在ではエルメスのアイコンバッグとして根強い支持を得ています。
「ジップ」の名が示すとおり、背面に付いたファスナー付きのポケットが最大の特徴です。ポケットにはリップクリームや鍵などを収納できるので、持ち歩く小物が多い方でも使いやすいでしょう。
ボディ部分の付け替えバッグはありませんが、サイドの金具を外してショルダーストラップをつければショルダータイプとしても使用可能になりました。また、付属品としてレザ-ストラップ付きの専用ポーチがあるので、スマートフォンやカードケースなどを頻繁に出し入れする方には便利でしょう。
大きさはGM・MM・PMの3種類で、エールバッグで展開されていた最小サイズのTPMはありません。エールバッグとエールバッグジップのどちらが使いやすいかは、使う方の生活スタイルや荷物の量などによって異なるので、一概には決めづらいです。エルメスの正規店や買取業者の店舗などに足を運んで、実物を見てからどちらを購入するかを判断するのが良いでしょう。
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