エルメスのボックスカーフは、美しい光沢がエレガント
エルメス(HERMES)がもとは馬具工房だったというのは、有名な話ですよね。
エルメスは現在、高級レザーを中心にファッション業界を牽引し世界中にファンを持つ、ハイエンドブランドです。
そんなエルメスの十八番ともいわれるレザーアイテムには、世界中の女性を魅了するケリーやバーキンなどのバッグはもちろん、財布や時計もございます。
今回は、作品のマテリアルである「レザー」の中でも、”牛革の頂点に立つ”といっても過言ではないフォーマルに適した素材、ボックスカーフについてご紹介させていただきます。
エルメスのボックスカーフは人気再燃中
エルメスのアイテムの中でも、近年はボックスカーフを使用したバッグの人気が再燃しています。その理由を見ていきましょう。
希少価値の高まり
ボックスカーフはかつてエルメスのスタンダードな素材でしたが、原皮の不足により近年生産数が大幅に減少しました。その結果、市場でボックスカーフのエルメスアイテムに出会う機会が減少。必然的に希少性が高まりました。滅多に見つからないことが、その人気をさらに後押ししているのです。
ヴィンテージアイテムへの注目
若い女性を中心に、SNSでのヴィンテージアイテムのシェアや評価が盛んになっています。その流れの中で、経年劣化に強く、長きにわたって美しい光沢を保つボックスカーフなどの素材が注目されています。この素材は、使い込むほどに艶やかな美しさを増すことが最近になって広く認知され、人気に比がついたのです。
サスティナビリティへの意識
サスティナビリティへの意識の高まりも、ボックスカーフの人気が再燃したのきっかけの一つです。これにより、一つのバッグを長期間愛用し、世代を超えて受け継ぐ文化が広がっています。特にボックスカーフは耐久性と修復の容易さから、サスティナビリティの需要を満たす理想的な素材とされています。
リペアと耐久性
ボックスカーフは、小傷がついても表面が滑らかであるため、リペアすることで修復可能です。また、長年にわたって型崩れせずに艶やかな光沢を保つため、一つのバッグを長く愛用したい方にとって最適な素材といえます。
そもそもボックススカーフってどんな素材?
エルメスの革製品では、さまざまな素材が使われます。「ボックスカーフ」は高級感があり、フォーマルな装いにマッチする人気の素材です。
ここでは、現代のファッションシーンで再評価されているボックスカーフについて、その特徴や魅力、製造工程をご紹介します。
ボックスカーフの特徴
ボックスカーフは、生後3~6ヶ月の雄仔牛の革から作られる素材です。目が細かく、表面にはガラス加工が施されています。水シボと呼ばれる一方向への繊細なシワや、滑らかな光沢感が特徴です。この素材は、なめし液に浸す時間を短くすることで、革本来の質感と適度な硬さを実現しています。最高級の原料と独自の技術により、極めて上質な革素材に仕上げています。
老舗タンナー「タナリー・デュ・プイ」
エルメスのボックスカーフ製造には、1948年にフランス・オーヴェルニュ地方で創業された老舗タンナー「タナリー・デュ・プイ」が関わっています。タナリーは世界最高品質のボックスカーフを製造しており、その中から光沢感のある製品に仕上げられるのは、100枚に10枚程度。そして、そのほとんどがエルメスに卸されていることが、この素材が世界最高品質と称される所以です。
1890年代のイギリスの靴職人ジョセフ・ボックスの名前に由来しているそうです。牛革が比較的重いことは有名で、ボックスカーフも例に漏れることはなく
サイズによっては重さを感じることもありますが、持っていると重厚感や高級感を醸し出しその日のスタイルをぐっとエレガントに仕上げてくれます。丈夫で傷がつきにくく、安心して持ち歩いていただけます。
エルメスアイテムのカラーはレザーごとに色味が違うので、レザーを選ぶのと同時にカラーのチェックも重要ですね。では次はそのカラーについて紹介いたします。
ボックスカーフはダークカラー「ショコラ」が断然人気
ボックスカーフといえば、やはり最初に思いつくのは「黒」と答える方が多いです。エルメスのバッグで人気のカラーというと、ベージュやブラウンなどレザーをイメージするカラーや、ブランドカラーのオレンジが主流です。
ですが、一般的にバッグや小物に黒を選ばれる方は多いですよね。エルメスで「黒」を選ぶ方の多くはボックスカーフを選ぶことが多いのです。
先述のとおり、ボックスカーフのバッグは高級感があり、そしてさらに黒に近い「ショコラ」カラーはシーンはもちろん、洋装にも和装にも合う優等生。もちろんボックスカーフでも、エルメスお馴染みのカラーは人気がありますが、「ショコラ」の人気は圧倒的ということです。
「エルメス定番レザー」の人気はエレガントライン
これまでお話してきた内容をまとめますと、ボックスカーフはエルメス定番素材で、エルメスらしい高級感や重厚感があり、さらに汎用性の高いブラックカラーが人気。では、そのボックスカーフをまとった人気ラインにはどんなアイテムがあるのでしょうか。
エルメスバッグの代名詞 ケリーバッグ
言わずと知れたバッグですが、もとはモナコ王妃であるケリー皇女が手にしていたバッグとして世界的に有名になり、セレブをはじめ多くの人が手にするバッグになりました。
そして日本でケリーバッグは和服の女性が持っている印象も多くございませんか?ケリーにはあらゆるレザーバリエーションがありますが、和装の印象を保ち、尚且つグレードアップさせるのに適しているがボックスカーフなのです。そしてここでもやはり「ショコラ」などのダークカラーが高い人気を誇っています。
世界中の女性の憧れ バーキン
エルメス5代目社長が、イギリスの女優「ジェーン・バーキン」の持つバッグから持ち物があふれている光景を見て、その荷物がすべて入るようなバッグを作ると言ったのがきっかけで誕生し、収納力はもちろんそのスマートなデザインで瞬く間にエルメスの代表作となりました。
バーキンはケリーと並び、エルメスの中でもさらにハイクラスなバッグとして有名で、その高級感はまさに一流。そしてそのイメージをさらに高める牛革こそボックスカーフ。なめらかな印象と美しい光沢がなんとも美しい。カラーは「ショコラ」とともに、エルメスらしいブラウンタイプのレザーカラーが人気です。
エルメス財布の代表格 ベアン
ベルトのバッグルデザインの「H」と、それにマッチする上質なレザーの美しさから、財布ラインナップの中でも圧倒的に人気なベアン。
傷が付きにくく高級感溢れるレザーといえば、ボックスカーフ。その質感は、ベアンのスタイリッシュなデザインにも非常にマッチしていて、カテゴリーが変わってもやはりショコラ」が一番人気。女性だけではなく、男性にも選ばれるそうです。
エルメスのレザーには高級感溢れる素材はたくさんあり、そのバリエーションの多さに迷ってしまうこともありますが結局はライフスタイルに合った素材を選ぶのが一番です。エルメス(HERMES)のボックスカーフは高級レザーの質感たっぷりで、ファッションのイメージが一気にエレガントに変えてくれます。
エレガントライン ボリード
「ボリード」は本来、旅行鞄としてデザインされたモデルです。しかし、エルメスの伝統的素材である「ボックスカーフ」を使用することで、シーンを問わずマッチする鞄に昇華されました。
「ボリード」のフォルムは比較的シンプルですが、ボックスカーフを使うことで高級感が増します。また、和装との相性も抜群です。和装の伝統的な美しさと、ボックスカーフのエレガントな質感が見事に融合し、上品で時代を超越したコーディネートを実現します。
ボックスカーフを長持ちさせるコツ
ボックスカーフは適切なお手入れをすることで、長年にわたってその美しさを保つことができます。以下、ボックスカーフのお手入れのコツをご紹介します。
日常のお手入れ
使用後は繊維の細かい乾いた布で優しく表面の汚れを拭き取りましょう。汚れが残っていると、時間経過で革の内部へと浸透する恐れがあります。
保管する際は通気性の良い場所で保管してください。湿気が多い場所ではカビの原因になり、直射日光や電球の光が当たる場所では色あせてしまう可能性があります。
メンテナンスとリペア
細かい傷や擦れが気になる場合、エルメスの直営店にてリペアを依頼しましょう。一度でも非公式のリペアサービスを利用すると、以後エルメスでのサービスを受けられなくなる可能性があるため注意が必要です。
リペアにかかる費用は、必要箇所によりますが概ね2万円〜3万円程度です。修理には2〜3ヶ月程度を要することもあります。
メンテナンスの頻度
大切なアイテムを長期間綺麗な状態で保つため、定期的にエルメスの直営店でメンテナンスを受けることをおすすめします。エルメスでは市販のクリームなどを使用したお手入れを推奨していないため、メンテナンスは専門家に任せるのがベストです。
ボックスカーフは適切なケアを施すことで、その美しい光沢と質感を長く楽しむことができます。大切なエルメスのアイテムを守り、長く愛用するためにも、これらのお手入れ方法を心がけましょう。
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