ロレックスのオーバーホールは、時計を長く使い続けるために必要なメンテナンスです。高級時計であるロレックスは、使っている部品も高価なため故障すると高額な修理費用がかかります。
これを防ぐためにも、定期的なメンテナンスであるオーバーホールが必須となります。また、オーバーホールには高い技術力が必要なため、業者選びも重要です。この記事ではロレックスのオーバーホールにかかる費用やおすすめ業者などを解説します。
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<目次>
- ロレックスにオーバーホールが必要な理由とは
- ロレックスのオーバーホール頻度
- ロレックスのオーバーホールにかかる期間
- ロレックスをオーバーホールしないとどうなる?
- ロレックスのオーバーホールにかかる費用
- ロレックスの修理にかかる費用
- 2024年、日本ロレックス正規店のオーバーホールの料金紹介
- ロレックスオーバーホールはどこへ出すべきか?
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ロレックスにオーバーホールが必要な理由とは
ロレックスと言えば、丈夫で精度の高い腕時計というイメージを持っている方が大半かと思います。実際にロレックスは数ある高級時計のなかでも、屈指の堅牢性を持つブランドとして知られています。
ではなぜ、オーバーホールが必要なのでしょうか。ここではロレックスにオーバーホールが必要な理由を解説します。
ロレックスのオーバーホールについて
ロレックスをはじめとした腕時計には、定期的なオーバーホールを行う必要があります。オーバーホールとは、腕時計を分解洗浄する行為を指します。
他にも必要に応じて、歯車のオイルの指し直しや不良パーツの交換を行います。腕時計のムーブメントは、100以上の部品で成り立っており外側から見て問題がなくても、内部では部品の劣化やゴミが入り込んでいる可能性があります。こうした不具合を早く発見することで、故障を未然に防ぐ役割を果たしています。
ここではオーバーホールについてより詳細に紹介していますので、詳しく知りたい方はこちらの記事を参照してください。
ロレックスをオーバーホールする理由
ロレックスは、オイスターケースと呼ばれる堅牢性・密閉性の高いケースを採用しています。これだけ丈夫な時計であれば壊れないのではないかと感じる方もいるかもしれません。
しかし実際には使っているうちに生じる衝撃や、部品同士の摩擦を防ぐオイルが乾いてしまうため、きれいな状態を保つのは難しいと言えます。</ b>オーバーホールを行いきれいな状態を維持することで、価値が下がるのを防ぐこともできます。
「ロレックスは一生物の時計」と言いますが、これは定期的なオーバーホールをやっているからこそ言えることなのです。とくにオイルは、使用頻度が少なくても時間が経つと乾いてしまいます。使う機会が多くない場合も、オーバーホールは怠らないようにしましょう。
ロレックスのオーバーホール頻度
ロレックスのオーバーホールは、3~5年に1度の実施が推奨されています。しかしこれはあくまでも状態が良好な場合であり、使用頻度やモデルによってオーバーホールの頻度は変わってきます。
遅れや進み、リューズ操作など、時計の動作がいつもと違う場合は、なるべく早くのオーバーホールがおすすめです。時計の不調を放置すれば状態が悪化し、場合によっては修理ができなくなってしまいます。そのため、不調を感じたら速やかにオーバーホールを依頼しましょう。
ロレックスのオーバーホールにかかる期間
ロレックスのオーバーホールを依頼しても、すぐに完了するわけではありません。腕時計のパーツをすべて分解し動作に異常がないか点検をするため、一定期間かかります。またオーバーホールの依頼先によっても、期間は異なります。ここでは、オーバーホールにかかる期間を、ロレックス正規店と腕時計修理専門店の2つを中心に解説します。
オーバーホールに要する期間
依頼先 | 期間 |
ロレックス正規店 | 約6~8週間 |
腕時計修理専門店 | 約4~6週間 |
ロレックス正規店はメーカーならではの安心感がありますが、その分依頼している人が多いため、時間がかかります。腕時計修理専門店は、それよりも早くオーバーホールが完了します。メーカーと同等の設備や技術を持った腕時計修理専門店では、技術と速さを兼ね備えています。
オーバーホールの工程
オーバーホールは、次のような工程で進められます。まず、時計を点検し必要な作業を確認、お客様に見積もり・進行確認の連絡をします。その後、ムーブメントを取り出し分解・洗浄していきます。
洗浄が完了したら組み立てと、必要に応じてパーツ交換を行います。ケースやブレスレットの汚れを落とし、必要に応じて外装研磨をします。ムーブメントをケースにセッティングすると、防水検査や精度チェック、最終検品を行いオーバーホールが完了します。
ロレックスをオーバーホールしないとどうなる?
ロレックスをオーバーホールせずに、使い続けると不具合や故障へとつながってしまうと述べました。また、交換パーツが増えるため高額な修理費が発生してしまいます。
では具体的にどのような不具合や故障につながるのでしょうか。オーバーホールを長年しないことで起こりうる代表的な症状を紹介します。
防水性の低下
オーバーホールでは、防水の役割を果たしているゴムパッキンの交換を行います。これを長年しなければ、パッキンが劣化し防水性が低下してしまいます。この状態で時計を使い続けると、内部に水が入り込んでしまい、ムーブメントが錆びてしまいます。
こうなると多くのパーツを交換しなければいけなくなり、修理費は非常に高額になります。ロレックスは防水性能が強みですが、それは適切なメンテナンスを受けてこそ発揮されるのです。
異音の発生
オーバーホールを長年せずに使い続けていると、時計内部から異音が聞こえることがあります。これは部品同士の摩擦を防ぐオイルが切れてしまったことで、ローター真が摩耗、ムーブメントと接触したことで部品を削ってしまうことによるものです。
さらに削れた金属粉がムーブメント全体に広がり、精度を低下させることもあります。また、時計を動かすとカタカタと音がする場合は、ムーブメントのパーツが外れている可能性が高いため、早急に修理依頼するようにしましょう。
動作の異常
リューズが重くなった、時計が止まったなどの動作の異常が発生することもあります。これはムーブメントのオイルが切れてパーツに錆びが発生してしまったときに起こる現象で、放置するほど錆びは広がっていきます。
錆びたパーツは、正常に動作しなくなるため時計の動作異常へと発展します。この場合、錆びたパーツの交換が必要になるため、オーバーホールの代金にパーツ費用がプラスされます。
ロレックスのオーバーホールにかかる費用
ロレックスのオーバーホール費用は、モデルや依頼先によって変わってきます。ここでは、ロレックス正規店と時計修理専門店、家電量販店に依頼した場合の修理費用と特徴を解説します。それぞれの特徴や費用を踏まえた上で、依頼先を選んでみると良いでしょう。
ロレックス正規店の場合
ロレックス正規店のオーバーホール代金は、約47,000~88,000円です。パーツ交換が発生するとここに加算されるため、最終的には60,000~100,000円になることも珍しくありません。
また、ケース素材がゴールドやプラチナ素材、GMTやクロノグラフ機能がつくとさらに価格は高くなります。ロレックス正規店は、メーカーという絶対的な安心感がある一方、費用が高額という特徴があります。
時計修理専門店の場合
時計修理専門店のオーバーホール代金は、約30,000~50,000円です。時計修理専門店の特徴は、優良な業者であればメーカーと同等の高品質なサービスを、半額~7割ほどの価格で受けられる点にあります。
ただし、業者によっては品質や技術にばらつきがあるため、安さだけで選ぶのは危険です。必ず、オーバーホール実績や資格を持った技術者が在籍しているかを、事前に確認しておきましょう。
家電量販店の場合
大手家電量販店のオーバーホール代金は、約30,000~50,000円です。行き慣れている人も多いため気軽に依頼できる手軽さが特徴です。ただし、技術力や品質が不透明という声も見られます。
場合によっては「業者を仲介してメーカーに依頼していたため、メーカーの価格に仲介手数料を上乗せされていた」という口コミもあります。このような事態を防ぐためにも、依頼前にどのような業者が対応するのか、きちんと確認することが重要です。
ロレックスの修理にかかる費用
「オーバーホール=修理」と思われがちですが、両者は違うものです。オーバーホールは、時計を分解・洗浄しきれいな状態を保つことを目的としています。それに対して修理は、不具合のある箇所を修理して正常な状態に戻すことを目的としています。ここではロレックスの修理が必要な場合にかかる費用を解説します。
風防の割れ
時計を風や汚れから守ってくれる風防は外部からの影響を受けやすく、傷がついたり、割れてしまったりするケースも少なくありません。
風防に割れや傷ができた場合は、交換修理の形がとられます。
また、風防が割れてしまっている場合には、時計に強い衝撃が加わったことが想定されます。
とくに現在発売されているモデルには「サファイアガラス」が使われています。サファイアガラス風防のモデルは、ひび割れのように軽度な破損でも交換が必要です。放っておくとどんどん悪化し、割れが広がってしまうためです。
プラスチック風防であれば、軽度な傷は研磨で改善する場合もあります。交換になったとしても費用は5,000円程度と、サファイアガラスよりは安価です。
ただ、風防が破損しているということは、内部にごみや水が入り込んでいる可能性もあります。そのため、内部機構にダメージがないかどうか、オーバーホールをして確認したほうがより安心です。このとき文字盤や針にまで破損が及んでいたら、こちらも修理対象となります。
風防の交換作業だけであれば20,000円程度となりますが、必要に応じてここに「オーバーホール費用」や「針や文字盤の修理費用」が加算されます。
ブレスレットの破損
ロレックスのブレスレットには、ステンレススチールや18金、イエローゴールド、エラストマー(ラバー)など、さまざまな素材が使われています。
金属製のブレスレットはコマが5連のタイプか3連タイプがほとんどです。なかでも有名なのが、5連タイプのジュビリーブレスレットではないでしょうか。デイトジャストの初登場時に登場したジュビリーブレスレットは、ロレックスの代表的なデザインの一つとなっています。
ほかにも、頑丈なオイスターモデルに採用されているオイスターブレスレットやドレッシーなプレジデントブレスレット、現行モデルにはないリベットブレスレットなど、多数の種類が存在します。
細かな部品が多いブレスレットは、長年の使用とともにトラブルが起こりがちです。メンテナンスしないまま放っておくと、破損してしまう可能性もあります。
ブレスレット破損の場合の修理代金は、その状態によっても大きく異なります。少々の擦り傷なら研磨できれいになることもあるでしょう。
一方、どうにもならない場合はブレスレットやコマの交換が必要です。
コマを留めているピンが切れてしまった場合、コマがそろっていれば10,000円程度から修理が可能となります。
ブレスレットのコマが紛失している場合には、ブレスレット全体の交換が必要になるケースもあります。
この場合の修理代金はブレスレットの素材によっても異なります。高額な素材を使っていると、やはり修理代金も高くなってしまいます。
日本ロレックスではブレスレットのコマを1個から購入可能です。
ステンレスであれば1個につき10,000円程度で買えるようです。
素材によってはさらに高額になります。
K18のイエローゴールドなら1個で約10万円、プラチナなら1個20万円を超えてきます。
また、ブレスレットすべてを交換するなら、コマの10倍以上の値段になると考えて良いでしょう。
伸びたブレスレットの修理
ロレックスは堅牢なつくりが特徴ですが、ブレスレット部分はどうしても緩みや伸びが生じてしまいます。使い続けるうちにコマを留めるのに使われているピンが摩耗し、コマ同士の間が緩んでしまうためです。ピンを通しているコマの穴も削れて、ブレスレットがどんどんヨレていきます。
素材にもよりますが、とくにジュビリーブレスレットのように部品数が多いものは伸びてしまいやすいといわれています。現行モデルだとブレスレットが伸びにくい改良が施されているものもありますが、ヴィンテージモデルなどはとくにブレスレットが緩んでしまっているものが多く見られます。
基本的に、伸びきったブレスレットは、部分的な修理では元通りになりません。ブレスレット全体の交換が必要になります。上述のとおり、ブレスレットの交換にはそれなりの費用がかかります。
高級素材の金無垢(むく)ベルトの全体交換になりますと、合計100万円以上かかることもあるようです。まずは日本ロレックスへ時計を持ち込み、見積もりを出してもらいましょう。
もちろん、ロレックスのブレスレットの伸びは、使用してからすぐに発生することはほとんどありません。なかには、20年ほど使い続けてもほとんど伸びが見られないという方もいらっしゃいます。
ただし、ブレスレットの調整具合や使用頻度によっては、はやめに緩んでしまうこともあるようです。定期的なメンテナンスで調整し、大切に使っていきましょう。
リューズの外れ・破損
時計の針やカレンダーを調整するための部品である「リューズ」は、ロレックス時計のなかでも故障しやすいパーツの一つです。
リューズは小さく、取り扱いには繊細な作業を伴います。誤って動かなくなったり抜けてしまったりして、修理を依頼する方も少なくありません。
リューズに異常が生じた場合、基本はオーバーホールをして劣化したパーツを交換することになります。
修理費用とオーバーホール代金、そして外れたリューズを紛失している場合には、新たな部品の購入費用がかかってきます。
このため修理費用は高額になりがちで、40,000円から80,000円程度の見積もりが届くケースも少なくありません。
例えば、日本ロレックスにデイトナのリューズ交換を依頼しますと、14,000円程度かかります。
それに加えてオーバーホールやその他部品交換代などが加算されますと、修理総額は10万円を超えるようです。
もちろん、モデルによっても部品料金は変わります。
エクスプローラー1なら、リューズ交換が9,000円ほどでできた例もあるようです。
もちろん、それに加えてオーバーホール代金やその他のパーツ代がかかると、修理総額は増えます。
時計が動かない
ロレックスの時計が動かない!というのは、非常に緊急性の高いトラブルです。専門家以外の方が修理するのは難しいため、早急にプロへ依頼しましょう。
時計が動かないときにも、まずはオーバーホールをして内部の状態を確かめていきます。
時計が動かない原因には、
- 内部パーツの劣化や破損
- 油切れ
などが考えられます。修理の際は、これらの問題を取り除いていきます。
基本的には、オーバーホール費用と劣化した部品代、修理手数料が発生します。
どの部品が劣化しているかによっても費用は変わりますが、少なくとも10,000円は見ておいた方が良いでしょう。
ここにオーバーホールの費用がプラスされます。基本的に、動かなくなった時計を修理店に持っていくとオーバーホールが行われると考えておきましょう。
例えば、動かなくなったロレックス・デイトジャストの時計を修理業者に依頼した場合、オーバーホールの価格が28,000円、ゼンマイ交換費用が6,000円ほどの見積もりとなります。
こちらの動画でも詳しく説明しておりますので、是非ご覧ください。
2024年、日本ロレックス正規店のオーバーホールの料金紹介
ロレックス正規サポートである「日本ロレックス」でオーバーホールを依頼する際にかかる費用の目安について説明いたします。
日本ロレックスでオーバーホールを依頼した場合の料金目安は以下の通りです。
※2024年1月以降の料金となります
モデル | 正規店でのオーバーホール料金 | |
---|---|---|
サブマリーナ ノンデイト | 77,000円~ | |
サブマリーナ デイト | 77,000円~ | |
コスモグラフデイトナ | 88,000円~ | |
GMTマスターII | 77,000円~ | |
エクスプローラーI | 77,000円~ | |
エクスプローラーII,ミルガウス | 77,000円~ | |
上記の価格はオーバーホールの基本料金のため、部品交換が発生した場合さらにパーツ代が追加されます。パーツ代を含めると、基本料金プラス2万程度かかる想定をしておくと良いでしょう。時計の状態によりますが大体の場合で、1回のオーバーホールにつき合計総額で10万円以上は必要となってしまうことが多いです。
ロレックスオーバーホールはどこへ出すべきか?
ロレックスのオーバーホールを依頼するには、ロレックス正規店か時計修理専門店のどちらかに依頼するのが一般的です。それぞれのメリット・デメリットを理解した上で選ぶことが重要です。ここでは両者のメリット・デメリットやおすすめの店舗をご紹介します。
ロレックス正規店
ロレックス正規店のメリットは、メーカーならではの安心感です。ただしその分オーバーホールにかかる期間が長く、費用も高額というデメリットがあります。また、依頼は正規店に直接出向く必要がありますが、近くに正規店がない方もいるでしょう。他にも、生産が終了したヴィンテージロレックスのオーバーホールなどは、修理を受け付けていないというデメリットもあります。
時計修理専門店
時計修理専門店は、メーカーに比べて低価格でオーバーホール・修理を受けられるメリットがあります。時計修理の資格を持った技術者が在籍しているところであれば、高品質なオーバーホールを受けられます。期間もメーカーよりも短いところが多く、きれいな状態の時計をすぐに使うことができます。
ただし、数多くの時計修理専門店があるため、きちんと選ばなければ技術や品質が低い業者にあたってしまうこともあります。とくに平均より安い費用の業者は、資格を持っていない技術者が対応している可能性があります。
そのため、必ず依頼前に時計修理専門店のオーバーホール実績や、在籍している技術者が資格を持っているかといった点を確認するようにしましょう。
ロレックスのオーバーホールや修理を依頼するならALLU WATCH REPAIRへ
ロレックスのオーバーホール・修理は、ALLU WATCH REPAIRがおすすめです。業界最高水準の技術者が多数在籍しており、オーバーホールは最短2週間で完了します。送料や見積、キャンセル料など各種手数料はすべて無料。ロレックスをはじめとした高級時計の、オーバーホール・修理実績が多数あります。
確かな技術力と豊富な実績
ALLU WATCH REPAIRには、「WOSTEP認定」や国家資格の「時計修理技能士」を持った技術者が在籍しています。「WOSTEP認定」は、3000時間に及ぶトレーニングが必要な世界最高峰の時計技術者育成プログラムで、現在は海外でしか取得することができません。
他にも時計メーカー出身技術者など、経験豊富な技術者たちがオーバーホール・修理対応をさせていただきます。
また、最新の設備と国内最高レベルの作業環境を完備しており、年間修理実績は17,000本以上を誇ります。316㎡の広さのクリーンルームに、超音波洗浄機や精度測定器、研磨用バフモーターなど、メーカーと引けを取らない環境を実現しています。