2019年 ブレゲのタイム・トゥ・ムーブ
これまでメディアに対して閉ざされてき工房を公開して行われた、ブレゲのタイム・トゥ・ムーブ。
スウォッチグループ内で開発、共有が進む最新のウォッチメイキングの手法は、今やオメガの猛烈な革新ラッシュやティソやハミルトンなどの高性能ムーブメントにとどまらず、ハイエンドブランドならではの高度な技法にまで波及して、グループ内の全てのブランドにとって強力な強みとなりつつあります。
2019年にブレゲが公開した新作もまた、例外ではありません。
2019年、ブレゲのTime To Move
バーゼルワールドのお祭り騒ぎから離れ、選ばれたゲストのみを「我が家」に招き入れることで、お互いにとってより価値のある新作発表の場を目指したタイム・トゥ・ムーブ。
ブレゲは2019年、これまでメディアに対して閉ざしてきたジュウ渓谷の工房を公開、様々な新作たちを通して、現在のブレゲによる時計作りについてプレゼンテーションを行いました。
今回のブレゲはマリーンレディをはじめ、レディースウォッチの拡充に注力していた印象でしたが、メンズウォッチにも注目すべき新作はありました。
ここではそんなメンズの新作にスポットを当ててみます。
クラシック 5177 グラン・フー・ブルーエナメル
ブレゲの銀座ブティック10周年を記念して、2017年にわずか10本のみという少数限定で製作されたRef.5175 クラシックのグラン・フー・ブルーエナメル文字盤の発色がすばらしかったことを受けて、デイト付きのバリエーションであるRef.5177にて、同モデルがレギュラーラインに追加されました。
ケースサイドに刻まれたコインエッジをはじめ、同社ならではの濃厚なるクラシックテイストにあふれる意匠を満載しながら、直径38mmに対して厚さを8.8mmにまで絞った現代的ドレスウォッチとして絶妙なサイズ感を持つRef.5177は、ヒゲゼンマイや脱進機にシリコンを採用し、28,800振動/時で55時間のパワーリザーブを発生するデイト付きの自動巻ムーブメント、キャリバー777Qが搭載された、実用性を併せ持つ人気モデル。
そんなRef.5177には、これまでにもホワイトのグラン・フー・エナメルの文字盤は存在しましたが、今回発表されたブルー文字盤の格調高い発色は、単なるカラーバリエーションと呼ぶにはあまりにも魅力的に思えます。
また採用されているグラン・フー・エナメルはスウォッチグループ内にて自製されたものであり、文字盤の素材を変えることで、デイト窓を開けたり、薄く仕立てたりすることが可能となったものといいます。
鋭いアップルハンドがブレゲ数字インデックス上をスイープする、何世紀も変わらないブレゲの伝統が、こうして異なるキャンバスに描かれ、改めて人々を魅了する。
ブレゲの本質的な魅力を感じさせる新作といえるでしょう。
マリーン チタン製ブレスレット付きモデル
2018年に全面刷新を受けたマリーンに、チタン製のブレスレット付きのモデルが登場しました。
今回新しくブレスレットがフィットされたのは、3針モデルのRef.5517、クロノグラフの5527、アラーム ミュージカル5547の3種類。
新造されたブレスレットは、楕円上の側面を持つ、ソリッドチタンの3連リンクで構成されるスポーティーでシンプルなものですが、中ゴマの裏側に見えるスクリューや、トリプルフォールディングクラスプの摩擦する部分を支えるセラミックボールなど、耐久性やメンテナンス性に対する配慮が行き届いており、軽くて頑丈で汗の季節にもベタ付きにくいチタンの特性とともに、現代のブレゲらしいクオリティを持っています。
コマの一つ一つが短めで、十分な剛性感を持ちながらも、快適な装着感を約束してくれることでしょう。
今回登場したブレスレット付きのモデルは、サンバースト仕上げのスレートグレーのゴールド製ダイヤルのモデルのみの展開です。
クラシック トゥールビヨン エクストラフラット スケルトン 5395
直径41mmに対して厚さを7.7mmにまで絞り込んだラウンドケースに、ブレゲならではの手作業が冴えわたるオープンワークのトゥールビヨンを搭載したコンプリケーション。
中心部を大きくくり抜いたスケルトンのダイヤルが微妙に9時寄りにオフセットされており、見ごたえ十分なディテールとともに、強烈な印象を与えます。
プラチナ製とK18ローズゴールド製の2種類のモデルが用意されていますが、プラチナモデルにはK18ローズゴールド製の地板とブリッジを採用したムーブメントが搭載されています。
濃厚なるクラシックの最新技術による表現
スウォッチグループのハイエンドブランドのひとつとして、2019年も充実した新作をそろえたブレゲは、5月には伊勢丹新宿店に日本で2店舗目となるブティックもオープンしました。
重厚なる伝統と先進的技術革新の融合による、全方位に隙(すき)のないタイムピースを繰り出し続けるブレゲ、その今後に注目して参りましょう。
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