ロレックスのNo.1モデル「デイトナ」の誕生秘話と歴史的歩み
キングオブクロノグラフと評されるデイトナは、ロレックスの中でも別格の存在であり、現在では富裕層を中心に世界中で爆発的な人気を博していますが、デイトナが正式にシリーズ化されたのは1988年と他のモデルよりも後発でした。しかしながら、デイトナの起源は1950年にまでさかのぼるなど、実はすでに約65年の歴史が存在するのです。ここでは、そんなデイトナの誕生~現在までの歴史についてお話します。
レーサー仕様として「デイトナ」という名を冠しシリーズ化されたのは1988年ですが、デイトナの起源は1950年までさかのぼります。現在までの約65年もの歴史の中でデイトナはさまざまな進化を遂げ、“キングオブクロノグラフ”として、ロレックスの中で別格な存在であり続けています。そんなデイトナの歴史を大きな変革を織り混ぜて詳しくご紹介します。
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ルーツとなるオイスタークロノグラフ
デイトナという名がつけられる前に、ロレックスはバルジュ72と呼ばれるバルジュ社によって製造されたムーブメントを搭載した「オイスタークロノグラフ」を開発。オイスタークロノグラフは、ロレックスの三大発明の1つである防水性の優れたオイスターケースが装着され、ストップウォッチ機能(クロノグラフ)が搭載された、まさにプロフェッショナルスポーツウォッチとして革命を起こした時計で、1950年にロレックスによって開発されました。これが現デイトナのルーツとなる時計であり、この時にはデイトナの名は刻まれず、どのモデルにも属さない単独の時計として販売されていました。
1961年にデイトナの名を冠した時計が登場
1959年にアメリカのフロリダ州マイアミのデイトナビーチに、「デイトナ・インターナショナル・スピードウェイ(DIS)」と呼ばれるサーキットコースが作られ、2年後となる1961年にロレックスのオイスタークロノグラフが公式時計に採用されました。これを記念して、同年に30分清算計、12時間清算計、タキメーターを備えた新たなオイスタークロノグラフを開発。ダイヤルには“DAYTONA”の文字が刻まれ、この時初めてデイトナの名が周知されるようになりました。しかしながら、カタログなどにはデイトナの文字表記がなく、デイトナ入りとして正式に掲載されるようになったのは1969年から。この時に発売された時計はオイスタークロノグラフではなく、「コスモグラフ」という名で展開され、ムーブメントの変更により精度が格段に高くなり、さらにプッシュボタンがスクリューロック式に変更、アンチショック機構の搭載、50M防水など、現デイトナが持つプロフェッショナルスポーツウォッチのイメージが確立されました。
デイトナとしての正式なシリーズ化
1971年よりオイスターケースが装着され、「オイスター コスモグラフ」として1988年頃まで発売されましたが、この間には、“デイトナ入り”と“クロノメーター”の2種類が用意され、シリーズ化までには至っていませんでした。正式にシリーズ化されるようになったのは1988年に発売されたRef.16520から。この時には「コスモグラフ デイトナ」として展開されたものの、1年後となる1989年より「オイスターパーペチュアル コスモグラフ デイトナ」の名称に変更されました。
デイトナブームが到来したのは1988年
高い精度・実用性・耐久性をもつレーサー用プロフェッショナルスポーツウォッチとして開発されたデイトナですが、エクスプローラーやGMTマスターなど他のモデルと比べて積極的な広告の動きがなかったため、認知度はそれほど高くはありませんでした。そんな折、アメリカのファッション誌「ヴォーグ」に取り上げられたことで、デイトナの人気が爆発。発端となったのはアメリカではなく遥か7000km離れたイタリアで、イタリア人は1人あたり平均10個の時計を持っていると言われているほど時計好きで、イタリア人に認められ愛されたことで、デイトナは“キングオブクロノグラフ”としてロレックスのNo.1モデルの地位を確立したのです。
クロノグラフを搭載した唯一の時計として展開されたデイトナは、これまでに多くのモデルチェンジが繰り返されてきました。また、DISの公式時計に採用され、イタリア人の間で爆発的な人気を博したことで、レーサー仕様のプロフェッショナルウォッチとしての不動の地位が築かれたのです。
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