ロレックス相場は下落したのか?暴落事例も紹介

ロレックス相場は下落したのか?暴落事例も紹介

世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの影響は世界経済に史上最大のダメージを与えつつありますが、当然の事ながらスイスの時計業界も例外ではありません。
世界最大の規模と影響力を誇るロレックスも2020年3月17日に全生産ラインを停止、4月7日には2020年の新作発表の2021年までの延期を宣言、そして4月14日にはバーゼル離脱を宣言。
この「前代未聞」の連続は、ロレックスの価格にどう影響を及ぼすのでしょうか。
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2020年のロレックス相場状況は?

もはや衰える事など有り得ないとすら思える、圧倒的人気と知名度が下支えするロレックスの快進撃。
近年のスポーツモデルを中心とする品不足は、日本ロレックスの指定する定価とはかけ離れたプレミアム価格を当然の事として市場に認知させるに至り、価格の上下動は常に発生するものの、デイトナの白文字盤に至っては下がったといっても定価の倍程度はキープしている状況が継続しています。これはロレックスブームが始まった1980年代からの流れを含めて考えても、過去に例が無いことといえるでしょう。
特に近年においては、過去の最高値を更新し続けるという異常としか表現のしようのない状況が5年以上も継続してきたのです。

並行店の店頭では、昨年10月の消費税増税のタイミングでじわじわと続いていた値上がり傾向から反発して、11月末からは全体的な値下がり傾向が続いていました。しかし2020年1月に入ると懸念されていた品不足に加え、日本ロレックスが行った約5年振りとなる一斉値上げも影響したのか、以降は再び昨年春に匹敵する価格の高騰が始まりました。

一時は昨年夏並みの全体的高騰を思わせるような勢いを見せましたが、中国にはじまった新型コロナウイルスの感染拡大は1月下旬にはロレックスの売買価格にも影響を見せはじめます。
世界中で人々の動きが制限されていく中、近年の日本の需要を強力に支えてきたインバウンド需要が消滅。時計店の多くが営業の自粛を進める中、ロレックスの販売価格の下落が加速しました。

一方、スイスのロレックスは3月17日に全工場の操業をストップすると宣言。以降ロレックスが時計の出荷を継続しているかについては関係者のみが知るところでしょうが、暴動騒ぎ以来、以前の勢いを失った香港をはじめ、感染拡大が止まらないアメリカ、イタリア、ドイツ等、スイス時計の主な輸出先達は未だに深刻な状況から脱する事ができていないことを考えれば、ロレックスのみならず、スイス時計業界に並みならぬ打撃を与えている事は明らかでしょう。

過去の事例との比較

過去の事例との比較

スイス公共放送協会(SBC)の国際部が運営するメディア、swissinfo.chによる5月11の記事(https://www.swissinfo.ch/eng/sick-exports_covid-19-brings-swiss-watchmaking-to-a-standstill/45739818)がスイス時計業界の危機的な状況を伝えています。

こちらから抜粋しますと

・時計産業雇用主連盟のルドヴィク・ヴォイヤ広報担当によれば、「スイスの時計メーカーの従業員5万人中4万人が操業短縮制度の適用を受けた、これはスイス時計業界史上、前代未聞の事態」といいます。

・チューリッヒのプライベートバンク、フォントーベル銀行が公表した報告書では、2020年のスイスの時計業界の輸出金額は前年比25%減と見込んでいるといいます。
これは1975年のクオーツショックの影響による15.2%減、そして2009年のサブプライム危機の際の22%減を上回る下げ幅といいます。

・更にはコンサル会社、ラグゼ・コンサルトの時計メーカー専門家、オリビエ・ミュラー氏によれば、業界の年間売上は平均%減少、売上本数は第二次大戦が終結した1945年の水準にまで落ち込むとの分析結果を明らかにしたとの事です。

これはまさに未曾有の事態であり、これらの推測が正しかった場合に発生するであろう、未体験の落ち込みの後に待っているものが何かについては、予測不可能と言わざるを得ないでしょう。

ただ実際に2008~2009年の相場落ち込みは、アンティークのパテック・フィリップやロレックス等をはじめとする、投機目的で扱われていた時計が中心でした。確かにモデルによって、例えば800万円の査定を出していた時計が半額以下でも買い手がつかないような状況に一時的に陥りましたが、商品回転率を重視する一般的並行店が危機的状況にまで追い込まれることはなかったと記憶しています。

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ロレックス相場の今後の見通し

ロレックス相場の今後の見通し

需要の一時的減少による影響については過去に何度も経験していますが、それ以上にこれまでに誰も経験した事がない、供給がストップする事による影響を懸念する必要があるように思えてなりません。

実際に現在のような需要が落ち込んでいる状況においても、ここ何か月も続く商品不足は深刻であり、4月の末辺りから価格の相場は上昇傾向に転じています。
本稿を執筆中の5月半ばの段階で、東京の並行店等のスポーツモデルの在庫は相当に寂しいものになっているようで、幾つかの時計店が買取強化を前面に押し出し始めた結果として、価格相場の上昇を後押ししています。

もはやスイス時計業界の動きはもとより、世界情勢にも配慮することは、時計の売買相場を考えるにあたって必須であり、かつてのように有名時計店数軒の価格の動きだけ眺めていたのでは到底予測不能といえる時代に突入しているのかも知れません。
引き続き、ロレックス相場状況の今後に注目していきましょう。

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