【更新:2024年11月】メルカリでブランド品を売る際の注意点とリスク

【更新:2024年11月】メルカリでブランド品を売る際の注意点とリスク

今や日本のフリマアプリとして揺るぎない地位を築いた「メルカリ(mercari)」。現在も利用者数は増加傾向にあり、多くの人が不用品等の個人間売買を行っています。

一方で、「フリマアプリで高級なブランド品の売却をするのは不安」という方もいらっしゃるでしょう。メルカリではブランド品のカテゴリーも用意されており、実際に売買も行われています。しかし、安価な品と違って高級品の売買をメルカリで行う際には、いくつかの注意点を抑えておく必要があります。

そこでこちらの記事では、メルカリでブランド品を売る前にぜひ知っておきたい基礎知識について詳しくご紹介いたします。これからメルカリでブランド品を売ろうとお考えの方や、そもそも利用自体に不安をお持ちの方はぜひご覧ください。

メルカリは偽ブランド品の出品を厳しく取り締まっている


そもそも偽ブランドの販売は、商標法違反や不正競争防止法違反、詐欺罪など。さまざまな面で法に触れるリスクがあります。
そのためメルカリの運営であるメルカリ事務局でも、かなり厳重な体制でこれを取り締まろうと策を講じています。

取り締まりの主な方法は3つと考えられています。ひとつはAIによる監視。これは、特定の情報が含まれている、もしくは含まれていない出品に対して、AIが自動判断を行い削除する仕組みです。たとえば明らかな偽ブランド品が出品された場合には数秒のうちにAIが判断を行い、削除措置を取ります。もしくは、ブランド品を販売するのに必要な情報が含まれていないような場合も、自動で出品停止がかかるケースがあるようです。

次がユーザーによる違反通報です。メルカリでは一般ユーザーが出品された商品に対して通報を行える仕組みがあります。偽ブランド品と思われるアイテムが出品されており、ユーザーが違反通報を行った場合、メルカリ事務局側でその真偽が判断され、対応が行われます。

なお、違反商品であるとの判断が下されると、メルカリ事務局側から出品者に対して判断理由の記載された通知が送られ、同時に商品が削除されます。一方、完全な違反商品ではなく、その”疑い”があると判断されるケースもあります。この場合は、商品情報の一部修正や追記を行うことで、再出品が可能になるケースもあります。

最後は運営側による目視の確認です。AI判定から漏れたアイテムであっても、偽ブランド品が出品された場合には運営側のパトロールによって商品が削除される可能性があります。なお、AIも同様ですが、判断の詳しい仕組みについては明らかにされていないため、その基準等については不明です。

メルカリで削除されないためのポイントは?

メルカリの厳重な取り締まりは、時に正規品の販売を阻害するケースもあります。そもそもメルカリでは、偽ブランド品などの取引を防止するために、出品取締のルールが定められています。偽ブランドやレプリカ商品、非ライセンス商品、模倣品・海賊版などがその対象です。ここでポイントになるのが、「本物である確証」です。

たとえば本物のブランド品を出品したとしても、それが正規品であることを証明できる情報を記載・掲載できない場合、運営側から削除される可能性があります。そのため、ブランド品を出品する場合には、購入時のレシートや領収書の写真、購入店、購入時期、正規品であることの証明書(ギャランティカード)など、さまざまな情報を出品時に含めなくてはなりません。

また、より確実に削除措置を避けるためには、ブランドのロゴはもちろん、正規品ならではの特徴(刻印されたシリアルナンバーやボタンの形状など)の画像を掲載することも重要です。このように、購入時に受け取った書類をしっかりと保管しており、かつ深い商品知識を身に着けている場合であればメルカリでのブランド品販売は問題なく行えます。

他方、証明書やレシートなどがなく、商品に関する造詣もそこまで深くない方の場合は、出品しても削除される可能性があります。ちなみに、メルカリ側としては「正規品かどうか不確かな場合でも、出品は遠慮してほしい」といったメッセージを出しています。そのため、誰かから譲り受けたものなど、出自がはっきりとしていないブランド品は、たとえ偽物でなかったとしてもメルカリでの販売は控えるのが無難、となります。

【注意1】偽ブランド品だとメルカリに判断されてしまった場合の措置


正規品を販売したつもりが、メルカリ事務局によって偽ブランドだと判断、もしくは疑いありとされた場合には、出品の停止・削除、アカウントの停止といった措置が取られる場合があります。それだけならまだしも、最悪の場合には購入者が警察に通報し、罪に問われる場合も。もちろん、間違いなく正規品というアイテムを出品していればそこまでの事態にはなりませんが、誤って偽ブランド品を販売してしまった場合には大きなトラブルへと発展する可能性があります。

以下から、出品した商品が偽ブランドと判断された場合や、そもそも偽ブランド品であった場合に考えられる措置について詳しくご紹介します。

出品の停止・削除

メルカリに「違反商品を出品している」と判断された場合、その商品ページは即削除されてしまいます。合わせてメルカリ事務局から商品削除の理由が書かれたメッセージが届きます。しかし、偽ブランド品を出品していたのであれば確かに問題ですが、実は正規品であったような場合は、再度メルカリの規約を踏まえて出品作業を行わなくてはなりません。

なお、「違反商品の疑い」の場合は、商品ページが即削除されることはなく、位置的な出品停止措置に留まる可能性もあります。この場合は、商品情報の修正や追記を行うことで再出品が可能です。ただし、再出品後であっても再度出品停止になるケースも十分に考えられます。メルカリ事務局から送られてきたメッセージを踏まえて、正しく修正を行いましょう。

アカウントの利用停止

前述のとおり、偽ブランド品の出品はメルカリの規約で明確に違反とされています。それを破った場合には、アカウントの無期限利用停止になる可能性があります。これは強制退会と同じ扱いですから、再開は困難です。なお、売上金が残っていた場合であっても、利用停止になればそれを引き出すことはできません。

もしも今後もメルカリを使いたいと考えている場合には、別のスマートフォンを用意し、かつ新たに電話番号も取得しなくてはなりません。それだけならまだしも、銀行口座や住所なども以前と同じものは使えませんから、さまざまな策を講じる必要が出てきます。実質、メルカリの再度利用はできないと考えておいたほうがよいでしょう。

警察への通報

メルカリ事務局による出品削除やアカウント停止措置の以前に、そもそも偽ブランド品の販売は犯罪です。万が一購入者などから警察へ通報されると、罪に問われる可能性があります。偽ブランドを正規品と偽って販売した場合には詐欺罪が成立し、刑事の場合には10年以下の懲役が課せられます。また、偽ブランドの販売は不正競争防止法違反に問われる可能性も。この場合、5年以下の懲役または500万円以下の罰金刑、あるいはその併科が予想されます。

自分としては正規品だと思って販売をしていたとしても、結果として偽ブランド品を販売してしまえば上記のような罪に問われる可能性があると覚えておきましょう。

【注意2】悪質なブランド品すり替え詐欺リスク


正規品であることをしっかりと証明し、適切な出品方法に沿うことができれば、メルカリでもブランド品の販売は行えます。しかし、この際に注意したいのが悪質なブランド品すり替え詐欺です。これは、購入者が商品を別のものにすり替え、不正に返品を行うという詐欺行為。具体例で見てみましょう。

返品されたものは真っ赤な偽物

Aさんはシャネルのコインケースをメルカリで出品しました。ギャランティカードなども所有していたため、その写真を含めて出品。メルカリから削除措置なども取られることはなく、無事に商品も売却ができました。しかしその後、購入者から連絡が入り、誤購入ということで返品を依頼されます。送料なども購入者が負担するとの旨が書かれていたため、今回に限り返品を認めることに。

しかし、実際に返品されてきたコインケースを見てびっくり。自分が販売した正規品ではなく、明らかに偽物のコインケースが返品されてきました。Aさんは購入者に連絡を取りましたが返信はなく、メルカリ上での取引もキャンセルとして処理済み。さらに困ったのは、商品自体の詳細な写真を撮影していなかったため、返品されたコインケースが販売したものとは別ということが証明できませんでした。

この事例のように、残念なことではありますがネットでの取引の場合、悪質なすり替え詐欺という事件が発生しています。自衛方法としては、購入者が信用できる人物かどうかを過去の取引履歴から判断し、かつ出品する商品については詳細な写真を残しておくことがあげられます。

【注意3】個人間取引に関するリスク


メルカリに限らず、個人間取引にはリスクが少なからず存在します。ブランド品に関しては、前項で述べたすり替え詐欺がその代表的と言えるでしょう。
ただし、さらに問題となるのはこうした事件に巻き込まれてしまった際の対応です。メルカリはあくまでもプラットフォームであり、個人間取引に関する管理を行ってくれる場所ではありません。そのため、すり替え詐欺だけでなく、返品された商品に傷が付いていたといったトラブルが起こったとしても、基本的にはユーザー同士が話し合いを行って解決することを求められてしまいます。

もちろん、メルカリ側もこうした悪質なユーザーを放置はしないでしょう。しかし、いったん起きてしまったトラブルの解決については、自分自身で行わなくてはなりません。もしも被害に遭った場合には、相手とのやり取りが必要ですが、解決までには多大な労力と時間がかかるでしょう。警察などに訴えた場合も、かなりの時間がかかると予想されます。そのため、被害者であっても解決を諦めてしまうケースは少なくありません。

【注意4】現金化までの時間・手間・コスト


最後に、細かい点ではあるものの意外に忘れやすいポイントについても見ておきましょう。メルカリで商品を販売した場合には各種手数料や梱包材費がかかります。加えて、発送までの手間と労力がかかることも覚えておきましょう。また、売れたらすぐに現金が手に入るわけではありません。売上金の振込申請を行ってから実際に口座へ入金があるまで数日かかります。以下からは、こうした現金化までの時間・手間・コストについて詳しくご紹介します。

メルカリでブランド品購入希望者とのやり取り


メルカリは個人間取引の場を提供するアプリです。そのため、商品の購入・売却の成立については、ユーザー同士のコミュニケーションが必要になる場合があります。たとえば、コメント欄に質問があればその回答が求められます。そのまま放置することもできますが、回答をしたことで商品が売れやすくなったり、他のユーザー「親切な対応をする出品者」だと印象付けたりできるからです。

ただし、値下げ交渉のコメントが付くこともあるので注意も必要。メルカリではコメント欄での値下げ交渉が頻発します。売値を下げてでも早めに売りたいのであれば問題ありませんが、値下げをしたくない場合は断りの返信をしなくてはなりません。

ちなみに、値下げをあらかじめ考慮して高めの値段をつけておくという方法もあります。しかし、その方法は出品数が少ない商品の場合に有効であり、他にも同じような商品が出品されているケースでは売れ残りの原因になるのでおすすめできません。いずれにせよ、メルカリでブランド品を売却しようと考えた場合には、こうした工夫が必要になります。単に売却するよりも手間や時間がかかるという点を考慮しておきましょう。

メルカリブランド品 他出品者との競合

同時期に同じ商品がメルカリ内で出品されていた場合、価格競争が起こります。たとえばルイ・ヴィトンのバッグを10万円で出品したとしましょう。しかし翌日、別のユーザーが同じモデルのバッグを98,000円で出品した場合、こちらも値下げを検討しなくてはなりません。よほど状態に違いがあるようなケースなら別ですが、ほとんどのユーザーは少しでも価格の安い商品を欲しがります。自分のバッグを早く売りたいという際には、この価格競争を見越した調整が必要になるのです。

また、メルカリでは過去に取引された商品の履歴が閲覧できる機能があります。ブランド品の場合はある程度相場が決まってきますが、それでもたまに非常に安価で購入される商品が見られます。多くの場合、それは傷やダメージなど、訳アリ品として取引されているのですが、一般のユーザーはそこまで調べることはありません。そのため「このバッグが安く出品されたときに買おう」という心理が生まれてしまいます。結果として、同時期に出品されたアイテムだけでなく、過去の商品価格との比較もしながら値付けをする必要に迫られます。

このように、メルカリでブランド品を販売する際には、出品時も出品後も価格に関する設定を慎重に行う必要があり、かつその設定を誤ると、なかなか商品が売れないという事態に陥ります。

販売手数料や振込手数料などのコスト


メルカリで商品を販売した場合にはいくつかのコストがかかります。まずは販売手数料です。出品者が手に入れられる売上金は、商品代金から10%を差し引いた金額です。そのため、10万円の財布を販売した際の手数料は1万円、売上金は9万円という計算になります。

※いずれも税込。ちなみに、端数は切り捨てとなるため9万9,990円までは売上金額が変わりません(99,990円-9,990円=90,000円)

他の商品よりも安く見せるために、こうしたテクニックを使う出品者もいるようです。次のコストは振込手数料です。これはメルカリに溜まっている売上金を自分の銀行口座に振り込んでもらう際にかかる手数料のことです。こちらは金額にかかわらず、1律200円という設定になっています。

注意したいのは、1度の振込の都度振込手数料がかかる、という点です。メルカリで頻繁に販売を行うような場合は、ある程度の金額が溜まってから振込申請を行うと振込手数料を節約できます。ただし、これはイコール現金化までの時間が延びるということでもありますので、お急ぎの方は注意しましょう。

なお、振込申請後、実際に口座へ売上金が振り込まれるまでにも1〜2営業日の時間がかかります(ゆうちょ銀行を除く)。申請をしたら即現金が手に入るわけではないことを覚えておきましょう。ちなみに、より現金化を急ぐという場合は「お急ぎ振込」というオプションがありますが、この場合は振込手数料が400円かかってしまいます。

そのほか、大きな物を販売する場合にかかる集荷手数料や、「宅急便コンパクト(専用BOX)」の包材など、その他にもコストがかかる可能性があります。販売価格を検討する際には、これらのコストを含めて最終的にどれだけの売上金を手元に残したいのかをよく考えて設定してください。

発送・梱包の手間


意外と忘れがちなのが発送・梱包にかかる手間です。ブランド品のような高級品を発送する場合には、まずは丁寧な梱包が求められます。たとえばバッグで考えてみましょう。簡単な袋に入れて送るようなことはできないので、少し大きめのダンボールを用意します。そこに型崩れ防止のための詰め物(緩衝材や丸めた紙など)をしましょう。次に、バッグ本体に傷がつかないように柔らかな包材で包みます。

また、雨の影響などを考えてビニール袋に入れておいたほうが無難でしょう。次に発送です。ブランド品は高価なので、追跡サービスや場合によっては補償付きの発送方法を選んでおくと安心です。メルカリの場合は、メルカリ便またはゆうゆうメルカリ便を使うのが無難です。もちろん、ゆうパックなどを用いても構いません。

コンビニや郵便局などに持ち込んで発送を行い、完了したら発送通知を購入者に送りましょう。このように、発送・梱包にはある程度の手間がかかります。とくに梱包については商品到着後のトラブルを防ぐために、慎重に行う必要があるでしょう。また、集荷でも持ち込みでも、ご自身の時間と手間という見えないコストがかかっていることを忘れてはいけません。

まとめ


洋服や日常品などの売買において、メルカリは非常に手軽で便利なサービスです。利用者も多いため、活発な取引が期待できるでしょう。しかし、今回ご紹介したとおり、高額商品やブランド品での利用については、ある程度注意が必要です。とくに、真贋が不明な商品については出品自体にリスクがあります。

こうした場合は、ブランド品の買取店に持ち込んだほうが安心と言えるでしょう。また、手数料や送料などを考えると、実は買取店に持ち込んで高価買取をしてもらったほうが得になる、というケースは少なくありません。アカウントが利用停止になる心配もありませんし、万が一売却をやめたくなった場合にはキャンセル料もかかりません。

ご自身が何を売りたいのか?をよく考えて、適切なサービスを選ぶことをおすすめします。

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