工藤和男 油彩「漁港」 F4号
ブログをご覧のみなさま、こんにちは。
今回「なんぼや」骨董買取にて買い取りさせていただきました、工藤和男の絵画 油彩 『漁港』 をご紹介いたします。
買取商品名 | 絵画 工藤 和男(クドウ カズオ) 油彩 『漁港』 F4号 |
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技法 | 油彩 |
査定について
今回は「作品の状態」と「モチーフ(題材)」が高額査定のポイントでした。
状態
詳しくは後述させていただきますが、油絵の作品は保管状態が悪いと作品にカビが生えたり、画面にヒビ割れが生じたりすることがあります。今回買い取りさせていただいた作品はそのようなことはなく、とてもきれいに保管されておりました。
モチーフ(題材)
工藤和男はさまざまな大きさの作品を発表しており、大きい物だとF100号(162x130cm)の作品もあります。今回買い取らせていただいた作品は、F4号(33.3×24.2cm)と比較的小さめの作品でした。
しかし、小さめの作品とはいえ、工藤和男の代表的なモチーフである漁港の人々をテーマにした作品であり、なかなか大きい作品を飾れない日本の住宅事情もあいまって、しっかり高額査定をさせていただきました。
※同じ作家でもモチーフによって、同じサイズの作品であったとしても査定額が大きく違う場合があります。
保存について
作品の保存に関してですが、絵画の天敵と言えるのが「直射日光下での紫外線」と「湿気」です。
紫外線は紙を変色させ、絵の具を退色させてしまいます。変色・退色は日々少しずつ進んでいくため、部屋に飾られた絵を毎日見ている方にとっては気付きにくいものではあります。
また湿気が多いと、作品にカビが発生することがあります。
ヒビ割れに関しましては、制作時に使用した特定の絵の具(例えばジンクホワイトなど)や、作家が用いた技法などが原因となる場合がありますが、激しい温度差がある環境に保管していた場合もヒビ割れの原因となることがあるそうです。
作品の劣化を遅らせる方法がいくつかございますので、紹介させていただきます。
- 直射日光を避けて飾る。
- 直射日光に限らず、太陽の光が当たる場所をなるべく避ける。
- 作品の額装に、紫外線カットの効果があるアクリルガラスを使用する。
- 湿気の多い場所に置かない。
- こまめに換気して室内の空気を入れ替える。
などがあります。
作品の査定では作品そのものの価値と共に、作品の保存状態が大きなポイントとなります。
ご売却いただくにしろ、大切に持ち続けるにしろ、作品が傷まないようにできる限り工夫しての保管が必要となります。
作品について
工藤和男 油彩 『漁港』
これぞ工藤和男といえる漁港の人々をモチーフとした代表的な作品で、名もなき働く人々に光を当て、力強いタッチで表現された画面からは人間が本来持っているであろう、“生きること”の普遍的な美しさに気付かされるような作品です。
作家 工藤和男について
1933年 大分県に生まれ、1963年 武蔵野美術大学を卒業し、1965年 日展初入選など、国内、海外問わず、さまざまな展覧会に出品し、働く人々の生活を力強く表現し続け、高い評価を受けている作家です。
最後に
「なんぼや」では高価買取のための慎重な査定と共に、持ち主様の買取品に対する「思い」もしっかりお伺いし、次の持ち主になる方へその「思い」を引き継げるような買取接客を心掛けております。
ご売却を検討されている絵画、掛け軸などの美術品、骨董品、マイセンなどの西洋陶磁器がございましたら「なんぼや」へぜひお気軽にお問い合わせください。