九代 大樋 長左衛門 飴釉茶碗
ブログをご覧の皆様、こんにちは。
いつもご覧いただき、誠にありがとうございます。
今回は、「なんぼや」骨董買取で買い取りさせていただいた、「九代 大樋長左衛門作 飴釉茶碗」をご紹介させていただきます。
買取商品名 | 九代大樋長左衛門作 飴釉茶碗 |
---|---|
作者 | 九代 大樋 長左衛門(きゅうだい おおひ ちょうざえもん) |
技法
江戸時代初期に加賀藩の保護を受けて発展した「大樋焼」は、ろくろを使わず、「手びねりとヘラ」で、ひとつひとつ作られます。
独自の「飴釉(あめゆう)」という釉薬の効果を利用した、独特の発色が特徴です。土作りから本焼きまでの、一貫作業で作られます。
査定について
共箱の存在と作品自体の状態の良さが、高額査定につながりました。
本ブログで何度かお話させていただいておりますが、茶道具、掛け軸、日本画など骨董品、美術品の中には査定するに当たって、作品そのものに匹敵する重要な価値を持つ「共箱」「共シール」などの存在があります。
いずれも、作家本人が製作したものに間違いがないことを証明する役割を果たします。
もし、今回お買い取りさせていただいた茶碗に「共箱」がなかった場合は、査定額は大幅に違うものとなります。
もちろん例外もございますので、詳しくは「なんぼや」にお気軽にお問い合わせください。
状態
大樋焼独自の「飴釉」がきれいに流れており、「ホツ」「ニュウ」などもなく、とてもきれいで優雅な景色が広がっていました。
※「ホツ」…口縁の部分などの欠け。金や銀で埋めて直すことがあります。
※「ニュウ」…釉薬、器自体にキズがあること。
釉薬の部分にのみヒビなどがある場合は「貫入(カンニュウ)」と呼びます。カンニュウの場合は作品の評価にそれほど影響しないことがあります。
作品について
「飴釉」という釉薬の効果を存分に発揮したシンプルで光沢はありますが、決して華美ではない、落ち着きと柔らかさが伝わる、これぞ「大樋焼」と呼べる作品です。
ひとつひとつ丁寧に作られた茶碗は軽くて暖かみがある風合いを持ち、口当たりが柔らかで、お茶席に広く利用され、とても人気があるそうです。
作家について
九代 大樋長左衛門(おおひちょうざえもん・1901-1986)
工業学校を卒業後は家業に専念し、1925年には家督を継ぎ、九代大樋長左衛門を襲名。
ひたすら伝統の陶技を研究し、1940年に近衛文麿より長左衛門印を拝領。
1942年には工芸技術保存者に認定され、 幕釉黒茶碗や飴釉茶碗の製作で昭和以降の大樋焼確立に大きく貢献。歴代長左衛門の中でも、特に名工と称されたそうです。
最後に
今回買い取りさせていただいた茶碗は、ご家庭の荷物整理の際に出てきたものだそうです。
どんなものがどんな価値があるかはわかりませんので、ご両親、ご先祖様がお持ちになられていた茶碗、お茶道具、絵画、掛け軸などがございましたら、ぜひ「なんぼや」までご相談ください。
しっかり鑑定させていただきます!!
なんぼやの買取専門サイトはコチラ