アイドクレース/Idocrase
アイドクレースは、ベスビアナイトの宝石名で、一般的には抹茶色をした石として知られており、パワーストーンとしても人気のケイ酸塩鉱物です。
インクルージョン(内包物)によってさまざまな色合いを見せる石でもあるのですが、亜種の採石は非常にまれなため、収集家のコレクションとして収められることの多い石でもあります。
この石の名称の由来や価値、その特徴やパワーストーンとしての意味などを、詳しくご紹介します。
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宝石の属性
名前 | アイドクレース(アイドクレーズ)/ベスビアナイト(ベスピオナイト)/ヴェスヴィエン |
英語名 | Idocrase/Vesuvianite/Vesuvienne |
和名 | ベスブ石 |
色 | 緑系、黄系、青系、褐色、赤、紫、白 |
グループ(種・変種) | マンガン ベスビアナイト/Mangan vesuvianite、ウィルアイト/Wiluite、フリュオール ベスビアナイト/Fluor vesuvianite |
硬さ(モース硬度) | 6-7 |
光沢 | ガラス光沢、樹脂光沢、油脂光沢 |
化学成分 | Ca19(Fe,Mn)(Al,Mg,Fe)8Al4 |
結晶系 | 正方晶系 |
宝石言葉・意味
- 宝石言葉
- 二人の愛、真実
- 意味
- 真実の愛という絆で、しっかりと結ばれる二人
産出国・産地
- ノルウェー:テレマーク、テレマルク/Telemark
- フランス:オート ピレネー/Hautes-Pyrenees、コルシカ島、コルス島/Corsica、Corse
- カナダ:ケベック/Quebec
- アメリカ:カリフォルニア/California
- 日本:北海道、茨城、埼玉、神奈川、長野、岐阜、大分、宮崎
- ブラジル:全域
- メキシコ:全域
- スリランカ:全域
- スイス:全域
- ロシア:全域
- ケニア:全域
- イタリア:全域
- インド:全域
- マダガスカル:全域
- オーストラリア:全域
- 南アフリカ:全域
特徴・特性
「アイドクレース」は、鉱物である「ベスビアナイト」の宝石名で、インクルージョン(内包物)によりさまざまな色合いを見せる、ケイ酸塩鉱物です。
スカルン鉱床(※1)中に共生する、代表的な鉱物として知られており、ガーネット(Garnet/柘榴石 )などとともに産出されます。
短い柱状、粒状、もしくは塊(かたまり)状で採石されることが多く、塊状の場合、肉眼ではガーネットと区別することは難しいといわれています。
日本でも採石することのできる鉱物で、神奈川県指定天然記念物として、西丹沢(にしたんざわ)のベブス石(アイドクレースの和名)が、菫青石(きんせいせき)や大理石(だいりせき)とともに登録されています。
名称の由来
アイドクレースの正式名である「ベスビアナイト」という名称は、1975年にイタリアのベスビアス(英:Vesuvius/ヴェスヴィアス、伊:Vesuvio/ヴェスヴィオ、ベスビオ)火山で発見されたことが由来です。
また、「アイドクレース」は、ジルコンやペリドットなどほかの宝石と混同されがちなことから、ギリシャ語で「見かけ」を意味するアイドス(eidos)と、「混ざり合う」ことを意味するクレイシス(krasis)を語源として命名されました。
アイドクレースのさまざまな別名
アイドクレースにはさまざまな変種がありますが、一般に流通することはほとんどないため、知名度のある“アイドクレース”として、ひとくくりに呼ばれることの多い宝石です。
カリフォルナイト/Californite
フォールス ネーム(false name)(※2)として「カリフォルニア翡翠」や「カルフォリニアジェード」と呼ばれることもあるこの石は、名称にあるようにカリフォルニアで主に産出される、まろやかな緑色とジェード(軟玉)のような柔らかみのある石肌が特徴のアイドクレースです。
一時期は、翡翠(ひすい)の代用品として使用されたこともありました。
クサンサイト(ザンサイト)/Xanthite
黄色~黄緑色に発色するアイドクレースのことを、「クサンサイト」と呼びます。
シプリン/Cyprine
アイドクレースはまれに銅を含有することがあり、それが要因で青みを帯びたアイドクレースのことを「シプリン」と呼びます。海の色のような、水色に発色したものが良質とされています。
主にノルウェーのテレンマークで産出しますが、宝石質(※3)のものが採石できることはまれです。
そのほか変種
上記3種のほかにも、ピンク色~赤紫・濃赤色を帯びる「マンガン ベスビアナイト」や、深い緑色の「ウィルアイト」、フッ素を内包する「フリュオール ベスビアナイト」など、世界各国には、まだ知られていない変種が多数あるといわれています。
アイドクレースとヴィリュイ石の関係
ロシア シベリアに流れるヴィリュイ川流域で採石される「ヴィリュイ石(Viluite)」は、アイドクレースの変種とされてきましたが、ホウ素を含むため、現在は別種として認識されています。
お手入れでの注意点
アイドクレースは、衝撃に弱い石です。流水などの水で洗浄することはできますが、超音波洗浄機などの使用は避けたほうが無難です。洗浄後は、すぐに柔らかい布などで水分をしっかり取りましょう。
また、日光(紫外線)に長時間さらされた場合、退色する恐れもあります。保管は、日の当たらない冷暗所にされることをおすすめします。
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価値
アイドクレースはパワーストーンとして人気の石で、一般的には深い緑色(抹茶色)の不透明から半透明の石が流通しています。
不透明のものが多いことから、そのほとんどはカボションカット(※4)やラウンド型(丸型)ビーズとして成形されます。
価値のあるアイドクレースとは
無色透明のものや、キズやインクルージョン(内包物)が少なく透明度の高いもの、別名で「クサンナイト」や「シプリン」、「マンガン ベスビアイト」と呼ばれる石、また、クロムを多く含有することで美しいエメラルドグリーンに発色するものなどは、その希少価値から高値で取り引きされています。
しかし、採石されること自体がまれなため、その多くは、一部の鉱物や宝石のコレクターが入手するにとどまり、一般に流通することはほとんどありません。
パワーストーンとして
癒やし、精神の安定、活気、真実、礼節、約束、清潔、節度、平穏
癒やしの石として君臨するアイドクレースは、マイナスの感情を消し去り、精神を安定させることのできるパワーストーンといわれています。
また、「活気に満ちあふれた石」ともいわれているように、持つ者が最良な選択をして、進んでいけるようにサポートしてくれる石でもあります。
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