珊瑚の正しいお手入れ方法|重曹は汚れ落としに使える?
珊瑚は通称コーラルと呼ばれ、長い年月をかけて成長することから、生命力の象徴として健康や長寿のお守りになっています。
とくに赤珊瑚のネックレス(レッドコーラル)は、ギリシャ神話やインドでは「厄除け・魔除けのお守り」として重宝され、安産祈願のためにプレゼントされることもあります。
今回はそんな珊瑚の特徴や正しいお手入れ方法をご紹介します。
珊瑚(コーラル)の特徴と価値
海底のサンゴ虫が生み出す珊瑚は海に囲まれた日本でも馴染みが深い宝石です。
日本では、高知県の土佐湾、小笠原列島、奄美大島、沖縄、五島列島などに生息しています。
自然の中で生成される珊瑚は、同じ形のものが1つもない希少性の高い宝石です。
国内では、土佐湾の海底300メートルにある「赤珊瑚」が有名です。
赤珊瑚が最も価値が高い
海中にあるマグネシウムと有機質のカロチノイドなどで赤色やピンクなどに変色した「赤珊瑚」が珊瑚の中でも最も価値が高いと言われています。
地球温暖化による水温上昇や環境破壊による水質汚染で近年「赤珊瑚」の採れる量が減少しており、需要過多になっています。
赤珊瑚も黒っぽい赤い色の「血赤珊瑚」やピンク色の「桃珊瑚」など色のバリエーションがあり、赤珊瑚の中では「血赤珊瑚」が最も希少性が高いと言われています。
珊瑚の正しいお手入れ方法
珊瑚の硬度は3.5となり、ダイヤモンドの硬度10やサファイア、ルビーの硬度9に比べると低いですが、2.5の真珠よりは硬い宝石であることがわかります。
しかし、真珠と同じように海の自然から作られる有機物なので、取扱いやお手入れには注意が必要です。
水洗いをする
珊瑚は海の中に生息しているため、水洗いをしても問題ありません。
表面の汚れや夏場は身につけて、汗がついていることがあるので、水洗いをしましょう。
宝石や眼鏡の洗浄に使われる超音波洗浄機などは硬度が低い珊瑚の掃除には不向きです。ひび割れの原因などにもつながるのでやめましょう。
重曹を汚れ落としに使う
珊瑚表面の汚れが目立つ場合は、重曹を使うのも手です。
水洗いで落ちない汚れがある時は、水8:重曹2の割合で手のひらに取り、指の腹で洗いましょう。
重曹を入れた水の中に珊瑚を入れて洗ってもいいでしょう。
その後、重曹をよく水洗いで濯ぎます。
柔らかい布で拭く
柔らかい布かセーム皮などで水気を拭き取るように、乾拭きしていきます。
珊瑚は熱に弱いので、ドライヤーなどで乾かすのはやめましょう。こちらもひび割れの原因になります。
日陰で乾燥させる
乾拭きしたあとは、日陰で2〜3時間ほど自然乾燥させましょう。
珊瑚は表面に小さな穴がたくさん開いている性質を持っているので、乾拭きで十分に拭いても水分を含んでいる可能性があります。
また、珊瑚のネックレスなどは珊瑚の表面を乾拭きしても、糸の部分などは乾ききっていないので自然乾燥をする必要があります。
珊瑚の保管方法と注意点
日陰で十分に乾燥させたら、珊瑚を箱やケースに保管しましょう。
珊瑚は光や高温に弱いので、直射日光が当たらない場所で保管することを徹底しましょう。
購入した白箱などは接着剤や漂白剤などが残っている可能性があるので、チャック付きの透明袋などに入れて箱に保管するのがオススメです。
酸性に弱い性質なので食事に注意
また、炭酸カルシウムでできている珊瑚は汗や酸に弱い性質を持っています。
変色や色褪せの原因になりますので、果物の汁や洗剤などの化学薬品に気を付けましょう。
温泉などにも注意が必要
珊瑚はぬるま湯などは問題ありませんが熱にも弱いということも知っておきましょう。
そのため温泉や暖房などの効きすぎていると劣化してしまう原因になります。
温泉に関しては泉質に含まれる硫黄に反応して光沢が失われる可能性があります。
個別に保管する
珊瑚に限らず他の宝石類にも言えることですが、珊瑚は硬度が高いというわけではないので、宝石同士がぶつからないように個別で保管するようにしましょう。
スペースがない場合は、上記の保管方法で述べたとおり、チャック付きの透明袋などに入れて他の宝石と摩擦が起きないようにしましょう。
珊瑚は中国で需要が高い
珊瑚は近年、温暖化などの影響により収穫量が激減している宝石になります。日本国内でも密猟などで問題になっているほど希少価値の高い宝石です。
中古市場での価格も高騰しており、特に中国での需要が高いと言われています。
「なんぼや」ではアメリカ・ヨーロッパ・アフリカ・アジアなど海外10カ国以上、国内外に多数店舗を展開しており、海外市場での査定も行なっています。珊瑚の売却をお考えであれば、ぜひ一度当店にお持ち込みください。