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コモンオパール/Common opal

コモンオパール/Common opal

コモンオパールは、オパールの中でも遊色効果(光の干渉で虹色が見える効果)を持たない、地色がそのまま見えるオパールの総称です。

乳白色のものは、ミルキーオパールと呼ばれコモンオパールの中でも人気があります。また、乳白色に赤や青、黄色等が含まれることでパステルカラーの色合いになったオパールも人気です。

なお、希少で価値の高いコモンオパールとしては、透明に近いジェリーオパールと呼ばれるものもあります。

コモンオパールの名称由来や価値、その特徴や石にまつわる言葉の意味などを、詳しくご紹介します。


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コモンオパール宝石の属性

名前 コモンオパール
英語名 Common opal
和名 普通蛋白石(ふつうたんぱくせき)
白、乳白色、褐色、黄、緑、オレンジ、ピンク
グループ(種・変種) クリストバライト、トリディマイト、フィオライト
硬さ(モース硬度) 6.5
光沢 ガラス光沢、樹脂光沢
化学成分 SiO2・nH2O
結晶系 非晶質(潜晶質)
誕生石 10月

コモンオパール宝石言葉・意味

宝石言葉
希望・潔白・幸福・安楽
意味
希望にあふれ、幸福感に包まれる潔白な心

コモンオパール産出国・産地

  • オーストラリア:ライトニング・リッジ/Lightning Ridge、クイーンズランド/Queensland、ウイントン/Winton、ホワイトクリフ/White Cliffe、コロイット(コロイト)、ヤワー、クーピー、エロマンガ/Eromanga、ジャンダー、クーバーペディ/Coober Pedy、アンダムーカ/Andamooka
  • メキシコ:マグダレナ/Magdalena、ケレタロ/Queretaro、サカテカス/Zacatecas
  • エチオピア連邦民主共和国:ウォロ(ウェロ)/Wello
  • アメリカ:ネバダ(ネヴァダ)/Nevada
  • チェコ:ヴァレチュ/Valec
  • ブラジル:全域
  • ペルー:全域
  • タンザニア:全域
  • ジンバブエ:全域
  • 南アフリカ共和国:全域
  • 日本:富山県中新川郡立山町
  • カザフスタン共和国:全域

コモンオパール特徴・特性

特徴・特性

コモンオパールはケイ酸鉱物の一種で、成分中に約10%までの水分を含有するオパールの中で、遊色効果のない石全般を示す総称です。

ほとんどのものは半透明から不透明に近い石で、基本的に宝石としての価値はあまり高くありません。

しかし、コモンオパールは様々な色や形態で発見される石ですので、色や石の特徴によっては珍重され、高く評価されるものもあります。

コモンオパールの別称

別称には色に由来して、“オパール”の前に色名や色の特徴を示す名称の付くものが多く存在します。
イエローオパール、ブルーオパール(ペルビアンオパール/アンデスオパール/ギラソル)、グリーンオパール(プラースオパール/マスカットオパール)、ハニーオパール、ミルキーオパールなどがそれです。

また、以下のように、形状や地名、人名などが由来になったものもあります。

ハイアライト(Hyalite/玉滴石/たまだれいし/ぎょくてきせき)

粒や葡萄の房のような形で産出されるコモンオパールです。

発見者はオーストリアの鉱物学者フランツ・ジョゼフ・ミュラー(Franz Joseph Müller)で、その名を取ってミュラーズグラス(Muller’s glass)、ミュラーズオパール等と呼ばれることもあります。

また、透明度の高いものの中にはウォーターオパール(Water Opal)と呼ばれる透明度の高い石もあります。
※これには遊色効果のあるプレシャスオパールもあります。

なお、産出される形状から、鉱物標本としてのコレクターも多い石です。

ウッドオパール(Wood Opal/木蛋白石/もくたんぱくせき)

木が長い年月をかけて石化する中には、オパール化するものもあります。この石をウッドオパールと呼び、プレシャスオパールとコモンオパール双方が産出されます。

なお、石化した石の一部がオパール化したものと、全てがオパールに置き換わったものとがあります。

ガイセライト/ゲイセライト(Geyserite/間欠石/かんけつせき)

間欠泉の周囲で見つかるオパールのことを、間欠石と呼ぶことがあります。
また、その中でもぶどうの房状で見つかる緑色のものを、ボツリオイドガイセライト(Botryoidal Geyserite)やフィオライト(Fiorite/閃緑岩/もんりょくせき)と呼ぶこともあります。

メニライト(Menilite)

パリにあるメニルモンタン地区に由来して名付けられたのがメニライトです。茶褐色や黄土色のような色合いのオパールのことで、その色合いからレバー(肝臓)オパール(liver opal/leberopal)と呼ばれることもあります。

アゲートオパール(Agate Opal)

アゲート(瑪瑙/めのう)のように、帯状の層(しま模様)が見られるオパールのことです。

モスオパール(Moss Opal)

コケのようなインクルージョン(内包物)が見られるオパールのことです。

コモンオパールの蛍光性

オパールの中には、まれに非常に強い緑色の蛍光が見られるものもあります。これは、ハイアライトに多く、微量のウランが含まれることに起因しています。

透明度の高いハイアライトが緑色に蛍光する様はとても綺麗で、コレクションアイテムとしてもファンのいる石です。

ピンクオパールとコモンオパール

コモンオパールの中には、イチゴミルクのようなかわいらしいピンク色のオパールがあり、天使の肌のようなオパールと言われてきました。

しかし、これはコモンオパールではないことが1977年に発表されています。化学成分が似ていることから混同されたようです。

正式な鉱物名は、パリゴルスカイト(パリゴーサイト、アタパルジャイト/palygorskite、attapulgite)ですが、パリゴルスカイトと分かった今でも、“ピンクオパール”や“キューピッドストーン”という名称で流通しています。鉱物としてのコモンオパールが欲しい場合には注意が必要です。

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コモンオパール価値

価値

コモンオパールは、ジュエリーとしての価値のあるものは少なく、天然石やパワーストーンとしてアクセサリーや彫り細工などに使われることが多い石です。また、様々な形状のものが産出されるため、鉱物標本としてコレクターに人気があります。

遊色効果のあるプレシャスオパールに比べて大きな石が産出しやすいことから、インパクトのある宝飾品を作ることのできるメリットもあります。

評価の高いミルキーオパール

地色が乳白色なことから、ミルキーオパール(milky opal)と呼ばれているオパールがあります。この石には、遊色のあるプレシャスオパールとコモンオパールがあるのですが、遊色の無いものでも地色自体が癒しカラーなために人気があります。

ミルキーオパールには、乳白色に赤や緑、茶、黄などが混ざり、パステルカラーのミント色、クリーム色などを発色するものもあります。

完全な透明にはなりませんが、透明に近い半透明のものは希少価値と色合いの美しさで価値が高まります。

最も評価の高いコモンオパール

コモンオパールは基本的に半透明から不透明の石が多いのですが、ごくまれに透明に近い石が産出されることがあります。ジェリーオパールと呼ばれることもあるその石は、クリスタルの透明度とはまた違う美しさがあるため、コモンオパールの中ではもっとも評価が高く、ジュエリーとして加工されます。

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