自宅でできる銀のクリーニング方法を紹介！銀製品の変色を防ぐには？

カトラリーやシルバーアクセサリーなどの銀製品は、使用を続けると黒ずんだり光沢がなくなったりすることがあります。銀特有の光沢は、銀製品の魅力の一つです。可視光線をすべて反射する性質は、金やプラチナをしのぐといわれています。しかし、黒ずみが発生すると見た目が悪くなるため、使用をやめてしまう方も多いのではないでしょうか。長く愛用するためにはもちろん、将来売却を考えている場合はとくに、きれいな状態を保つことが大切です。そこで今回は、シルバー製品やシルバーアクセサリーの黒ずみの落とし方を解説したうえで、日頃のお手入れ方法をご紹介します。

銀製品のクリーニングが必要な理由

銀製品の黒ずみは、鉄のような酸化、つまり錆によるものではありません。銀製品の黒ずみは、硫化と呼ばれる現象です。銀製品は硫化水素と反応し、反応した部分は黒く変色します。黒く変色した銀は、「硫酸銀」または「硫化銀」と呼ばれます。硫化水素は硫黄に代表される物質で、強い卵の腐ったような臭いを放つことが特徴です。

温泉に多く含まれる成分であり、銀の指輪をしたまま温泉に浸かると黒くなってしまうのはこのためです。しかし、硫化水素は温泉だけに存在するわけではありません。身の回りの多くの物質、たとえば空気にも含まれます。銀製品を放置しておくだけでも黒ずむ理由は、空気中の硫化水素で硫化するためです。とくに、湿度の高い場所では硫化しやすいため注意しましょう。

また、人体のタンパク質成分であるシスチンと呼ばれるアミノ酸にも含まれるため、銀製品を身に着けているだけで硫化します。そのほか硫化水素は、スキンケア用品、日焼け止め、香水、輪ゴム、玉ねぎなどにも含まれます。

硫化は適切なケアできれいにできることが多く、日々の取り扱いに気をつけるだけである程度防ぐことが可能です。銀製品が黒ずんで使用を止めてしまった方は、今すぐ対策をしてみましょう。シルバーアクセサリーをはじめ銀製品に見られる硫化は、放置すればするほど硬化が進行していくため、早めの対処が必要です。

銀のクリーニング方法

銀の黒ずみは、自宅で取り除ける可能性があります。ここでは、自宅でできるケア方法と必要なもの、手順をそれぞれご紹介します。

重曹を使った方法

銀製品の汚れは、掃除にも使用される重曹で除去できることがあります。用意するものや手順は次のとおりです。

【用意するもの】

• 金属以外のボウルや鍋
• アルミホイル
• 重曹
• 熱湯
• 柔らかい布

最初に、金属製でないボウルや鍋にアルミホイルを敷きます。容器の内側を覆うように、アルミホイルを広げましょう。なお、金属製以外の物を使うと、ボウルや鍋に付着している汚れが銀に移ってしまうため注意が必要です。次に、アルミホイルの上に銀食器を置き、お湯をかけます。
銀を容器の中に入れ、容器に熱湯を注ぎましょう。銀が完全に浸かるまでお湯を注ぐことがポイントです。お湯を注いだら、重曹を入れます。重曹とお湯の割合は、1：3が目安です。お湯が冷めるまで放置し、冷めたら銀を取り出しましょう。最後にきれいに洗い流して、布で水気をしっかり取ったら完了です。

塩を使った方法

塩水で銀を煮ると、汚れを落とせます。

【用意するもの】

• 鍋
• アルミホイル
• 塩
• 水
• 柔らかい布

最初に、鍋底にアルミホイルを敷きます。なお、鍋底の全面を覆う必要はありません。次に、銀を入れて水を注ぎましょう。水5に対して塩1の割合で溶かし、数分煮ると汚れが落ちます。最後に洗い流して、布で水気を拭き取れば完了です。

酢を使った方法

重曹と同様、金属製のものを使用するとボウルや鍋の汚れがシルバーに移ってしまうため注意が必要です。

【用意するもの】

• 金属以外のボウルや鍋
• 酢
• 熱湯
• 柔らかい布

最初に、金属以外のボウルや鍋にシルバーを入れます。次に、小さじ1杯程度の酢を入れ、熱湯を銀が浸るまで注ぎます。沸騰したお湯を注ぎ、約1時間放置しましょう。銀を取り出し、酢を洗い流して布で水分を取れば完了です。

シルバー専用のクロスで磨く方法

銀のメンテナンス方法のなかでも、最も短時間で簡単にできる方法です。

【用意するもの】

• シルバークリーナー
• 柔らかい布

最初に、変色が気になる銀製品をクリーナーに浸し、1〜2分放置します。1〜2分後、引き上げて布で丁寧に拭くだけで完了です。

銀製品の変色や黒ずみを防ぐ方法

日頃のお手入れで、シルバーアクセサリーを含め銀製品の黒ずみはある程度防げます。
特別な日の高級品だけでなく、普段使いのアクセサリーにも気を配りましょう。そこで、銀製品の変色や黒ずみを防ぐ方法、日頃から意識したいポイント、日常的に行うお手入れ方法を紹介します。

使用後は必ずお手入れをする

銀製品の変色や黒ずみを防ぐには、日頃のお手入れが大切です。メガネ拭きなど、柔らかい素材の乾いた布で汗や皮脂など表面に付着した汚れを拭き取りましょう。シルバー表面のコーティングによって、使用できるクロスの種類が制限される場合があるため注意が必要です。
また、シルバーアクセサリーは身につける頻度にもよりますが、少なくとも月に1度の徹底したお手入れをおすすめします。頻繁に使用したあとや汚れが目立つ場合は、上記でご紹介した方法でクリーニングを行ってみてください。

保管方法に注意する

クリーニング後に一定期間使用しない銀製品は、アクセサリースタンドや簡易的なケースではなく、蓋付きの専用ケースに入れて保管しましょう。空気との接触を少なくすることで、保管中の銀製品の黒ずみを防げます。また、ジッパー付きのビニール袋に一つひとつアクセサリーを入れておくと、空気が入らないため黒ずみが発生しにくくなります。
なお、ネックレスのチェーンは絡まないように留め具をつけたままにしておくことも大切です。細いチェーンは、1度絡まると傷つけずにほどくことが難しく、最悪の場合チェーンが切れてしまう可能性もあります。チェーンを伸ばして保管できない場合は、メラミンスポンジや紙台紙に小さく巻いて保管する方法がおすすめです。

定期的なクリーニング

銀製品は、プロにクリーニングを依頼することで新品同様に磨き上げてもらえます。貴重なアクセサリーやメッキが剥がれている場合は、プロのサービスを活用しましょう。クリーニングの平均相場は1,500円〜3,000円で、銀製品の種類や汚れ具合によって料金が異なります。
また、宝石付きのシルバーアクセサリーの場合は緩みの修理ができる場合もあるため、サービス内容については店舗に事前確認をしましょう。毎日身につけるシルバーアクセサリーは、使用頻度が多いものほど黒ずみや変色しにくいとされています。大切な贈り物や高級なアクセサリーはしまい込んでしまいがちですが、シルバーアクセサリーは毎日使うこともメンテナンスの一つといえるでしょう。

クリーニング前の銀製品も「なんぼや」なら高価買取いたします

銀製品のお手入れ方法を間違えると、メッキが剥がれたり、酸化した銀が傷んだりするため注意が必要です。「なんぼや」では、黒ずみが発生してしまった銀製品でも、価値をしっかりと見極めて査定いたします。ご自宅でのお手入れが難しい場合は、そのまま「なんぼや」までお持ちください。