K14(14金)大きな可能性を秘めている

K14(14金)大きな可能性を秘めている

金の価格の高騰に伴って、近年、K14(14金)の注目度が高まってきています。純金のようなまばゆさは影をひそめるものの、その分「変形しにくい」「表面に傷がつきにくい」というメリットも実感できるでしょう。
またもちろん、K24と比較すれば、格段に安価に各種製品を楽しめます。

加工しやすいK14は、アクセサリー留め金にブレスレット、ネックレスチェーン、カフスやピアス、リングなど…私たちの生活の、身近な場所で活躍しています。これ以外にも、万年筆のペン先やアンティークの時計、眼鏡のフレーム、ハワイアンジュエリーなどに加工されるケースもあります。

日本よりも、むしろヨーロッパやアメリカで親しまれてきたK14。日本では昔から、K18を重視する傾向がありましたが、時代と共に少しずつ変化してきています。

K14に関する知識を深めると共に、より一層魅力を引き出すためのメンテナンスの方法など、わかりやすく解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。

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K14(14金)の純金成分はどれくらい?

「K14」は、カラット数(Karat)が14の金を指しています。
「14金」と表記されることもあります。

カラット数は24分率による金の純度(重量比)を表していますので、24分の14の純度になります。14÷24=0.583ですので、K14は重量比にしておよそ60%の純度ということになります。

つまり全体のおよそ60%の重量が純金で、残りのおよそ40%が「割金(わりがね)」と呼ばれる別の金属成分なのです。

海外では、K14を1000分率の「583」で表記することがあります。
また、近い純度の「585」も流通しています。

なぜ40重量%も割金を配合させるのか

純金はほとんど腐食しない貴金属ですが、割金を重量比にして40%も配合しますと、どうしても純金に比べて腐食しやすくなってしまいます。また、純金ほどの黄金の輝きはありません。
しかしそのかわりに、純金の宝飾品素材としての欠点を補うことができます

純金は変形しやすく傷つきやすいので、宝飾品素材としてはあまり実用的ではありませんが、K14くらいの純度になりますと、大変強度が向上します。
また、40重量%もの割金を配合しますので、色合いや用途などのバラエティーに富んだ金を得ることができます。

国によって異なる金純度の好み

国によって好まれる金の純度が、異なるのをご存じでしょうか?
金は身近な素材ですので、好まれる金の純度はそれだけ国民性や文化を反映しているようです。

たとえば中国では、豪華な純金が好まれます。
純金かK22くらいの高品質のものが重宝され、K18やK14などはあまり価値があるとは見なされないようです。

一方で、アメリカでは頑丈な素材が好まれますので、K14が多く用いられています。
結婚指輪の素材として、K18よりもK14が大多数に選ばれるようです。ハワイでは、ジュエリー素材としてK14は大人気です。

日本でも、海外からの輸入品だけでなく、日本製でK14を活用した製品が増えています。

K14とK18との違い

K14は、K18よりも純度の低い金です。もちろんK15、K16なども存在しますが、K14とK18が比較的多く用いられていますので、比較対象となることが多いようです。

以下に、K14とK18の違いを見てみましょう。

重量の違い

K18は24分の18の純度を持っています。つまり、K18には重量比にして、75%の純金成分が含まれていることになります。
K14の58.3重量%と比較しても、17重量%ほどの差になります。

この重量%の差は、具体的に重量の違いとして計算してみますと、次のようになります。

例えば100グラムのK18と、同じく100グラムのK14があったとします。
K18には、75グラムの純金成分が含まれています。
一方で、K14には、58グラムの純金成分が含まれることになります。

75÷58はおよそ1.3ですので、K14の3割ほど純金の成分を多くしたものがK18になります。
純金は割金よりも高価なものですので、ここまで純度に差が出ると価格帯にも差が出てきます。

色調の違い

K14とK18とでは、色調にも違いが出てきます。
割金の種類にもよりますが、K18とK14を並べて見ますと、K14の方が黄金の色調が薄らいでいることが分かります。

また、化学的に安定した純金の成分を多く含むK18の方が、変色しにくい素材です。
K14には割金がより多く含まれるため、割金の腐食によって変色が起こりやすくなります。

しかしその反面、K14はおよそ40重量%も割金を配合させますので、色調の幅が広がります
最近ではカラーゴールドの人気も上昇していますので、K14のカラーゴールドが増えています。
イエローゴールドやレッドゴールドだけでなく、プラチナのような色調のホワイトゴールドもあります。

例えばK14イエローゴールドなら、58重量%の純金、33重量%の銅、6重量%の銀、3重量%の亜鉛といった成分比率になります。

K14ホワイトゴールドなら、58重量%の純金、24重量%の銅、9重量%の亜鉛、9重量%のニッケルといった成分比率もあります。銅のかわりにパラジウムが用いられることもよくありますし、ニッケルが用いられない場合もあります。

K18ですと純金成分が多くなりますので、純金の色調が残りやすくなります。

硬さの違い

K14は割金によって、純金よりも頑丈で傷つきにくくなっています。
また、K18よりもやや変形しづらい素材になっています。

押し込み圧力に対する変形のしにくさは、ビッカース硬度という指標で測られます。
純金は25(Hv)ほどしか、ビッカース硬度がありません。

しかし、K14にもなりますと、割金の成分にもよりますが、120(Hv)から170(Hv)程度までビッカース硬度が向上します。
パラジウムは強度が高いので、特にパラジウムを割金のメインに用いたホワイトゴールドは強度が高くなっています。

K18でも、160(Hv)ほどの強度が得られますが、K14にはやや劣ります。

ホワイトゴールドと見た目も似ているスターリングシルバーも、80(Hv)ほどしか強度がありません。
スターリングシルバーは、92.5%の銀で構成されていますが、ホワイトゴールドの方がはるかに強度に優れています。

また、K14はK18よりも、引っかき傷に対する強度が向上しています。

引っかき傷に対する強度は、モース硬度という指標で測られます。純金のモース硬度は2.5、スターリングシルバーの硬度は3です。

K18ホワイトゴールドは、割金の成分にもよりますが、2.75から3程度に向上します。さらに割金の割合が多いK14になりますと、3.5から4にさらに向上します。

プラチナのモース硬度は4.5程度ですので、K14はゴールドでありながら、プラチナに近い引っかき傷に対する強度を持つことができるのです。

アレルギーの引き起こしやすさの違い

K18は割金が25重量%しか含まれていませんが、K14には割金がおよそ40重量%含まれています。
純金の成分はさほどアレルギーを起こす原因にはなりませんが、割金はアレルギーの原因となりやすいので注意が必要です。

割金の割合だけでなく、成分の種類にも注意しましょう。
K18の割金は、銅、銀、パラジウムなどの成分が主流ですが、K14の場合、ニッケルを含んでいることがあります。

ニッケルは溶けやすい金属ですので、金属アレルギーの原因になりやすいことが知られています。
K18にもニッケルが含まれていることがありますが、K14の方がニッケルを含む製品が多く散見されます。

したがいまして、ニッケルによる金属アレルギーが気になる方は、「ニッケルフリー」かどうかを確認しましょう
金属アレルギーには個人差がありますが、何か異常が見られたら、皮膚科に相談しましょう。

K14(14金)の持ち味をいかした製品

K14には、アクセサリーの留め金、ブレスレット、ネックレスなどの宝飾品類、眼鏡のフレームなどに、低価格で金を使うことができるという長所があります。

しかし欠点としては、K14は腐食しやすい割金を多く含みます。そのため、より腐食しにくいK21やK18の方が、素材として優れていると考える方もおられるかも知れません。

ところが、K14でないと出せない良さもあるのです。
フルートや万年筆など、K14はその持ち味を活かして、たくさんの活躍を見せています。

フルート

フルートには、木製、銀製、金製などのものがあります。
特にフルートの頭部管や管体と呼ばれる部品に、金が用いられることがあります。

たとえば、これらの部品の素材として、K9、K14、K18、K24などの金が用いられているのです。この純度によって、フルートの音色が変わってくるのです。

K9くらいの純度の金を用いたフルートは価格帯としてもお手軽ですので、フルート初心者にも愛用されています。
K14以降になりますと、価格だけでなく、その音色の特性が変化します。金の純度が高いほど、フルートの音色がパワフルになり、遠くまで鳴り響くようになります。フルートから奏でられる音色の倍音が豊かになり、きらびやかな印象になります。

しかし必ずしも金の純度が高ければよいというわけでもなく、純度が高くなりますと、重量や吹いたときの抵抗感が大きくなります。
プロでなければ音色の調整も難しくなります。

K14を用いたフルートは、粒のそろったなめらかな音色を響かせてくれますので、演奏者として実力のある方も、バランスのとれたフルートの素材としてK14を選ぶという場合が多いようです。

万年筆

万年筆はその名前のとおり、長く愛用されるものです。万年筆が長持ちするのは、ペン先に金が使われているからなのです。

万年筆のインクは薬品ですので、中性の水よりもペン先を腐食させやすくなっています。金は化学的に腐食されにくい素材ですので、ペン先に金が用いられるのです。

ペン先にステンレス(スチール)を用いる場合もあります。ステンレスのペン先は弾力がありませんので、硬い書き心地になります。
ステンレスのものは安価で購入しやすいのですが、ペン先に力が加わり過ぎますと、急に曲がってしまうなどの欠点があります。しかも、ステンレスには復元力がありません。

ですので、ステンレスのペン先は、最初のうちは筆圧の強い方には適した素材に感じられるのですが、徐々に筆圧によってペン先が変形して戻らなくなってしまいます。
したがいまして、ペン先の形を長年維持するためには、弾力性のある金が素材として適しているのです。

ただし金は傷が付きやすい素材ですので、磨耗に弱い素材です。
したがって、紙と触れるペンポイントと呼ばれる最先端部分には、金よりも硬くて磨耗にも強い白金(プラチナ)族系の金属が用いられます。イリジウムやイリジウム合金などを加工したものが代表的です。

金はステンレスよりも柔らかいので、なめらかな書き心地になります。さらにペン先の金として、K21、K18、K14などのバリエーションがあります。
K21とK14とでは数万円の差が出てしまいますが、価格の違いだけでなく書き心地にも違いが表れます。

K21は重量比にして87.5%もの金の純度を持ちますので、柔らかい素材になります。
したがいまして、筆圧の強い方にはK21だと柔らか過ぎると感じる方もいるようです。
一方で筆圧の強い方にとっては、より硬い素材であるK14の方が書き心地が良く、K14がペン先に選ばれることがあるようです。

K14(14金)じゃない?よく見かけるK14GPとK14GFとは?

金を素材として用いている製品に、「K14GP」や「K14GF」と記載されていることがあります。
もちろんこれらは、K14ゴールドと関係があります。

GPというのは、Gold Platedの略称です。つまり、金めっきを指しています。
GFというのは、Gold Filledの略称です。これは金張り(ゴールドフィルド)と呼ばれています。
つまり、「K14GP」や「K14GF」は、K14による金めっきや金張りを指しているのです。

金の価格も高騰していますので、比較的安価なK14をさらに安価に使用できるよう、金めっきやゴールドフィルドとして用いられることが最近では多くなりました。
K12やK18を用いた金めっきや金張りも存在しますが(K12GP、K18GP、 K12GF、K18GF)、大部分はK14を用いたもののようです。

K14GPとK14GFの違い

K14GP(金めっき)

K14GPは、表面の色合いを調整するために行われています。
真鍮(しんちゅう)などメイン素材の表面に、100分の1から1000分の1ミリメートルほどの厚さのK14めっきが施されています。

このようにめっきの層は薄いので、数か月使用しているうちに洋服などとの摩擦で、はがれ落ちてしまうことがあります。

K14GP の場合、光沢を出すためにニッケルめっきが下地になっていることがあります。
すると、K14のめっき層がはがれ落ちたときに、ニッケルめっき層が表面に出てきます。これは、金属アレルギーを引き起こしてしまう原因にもなります。

K14GF(金張り)

K14GFには、金めっきの20倍から100倍ほどの厚さのK14が用いられています。
メインの素材は真ちゅうなどですが、これに高熱でK14の層を表面に圧着します。この層が重量比にして全体の5%以上であれば、金張りと呼ばれます。

K14GF(金張り)は、比較的分厚い層のK14を用いていますので、K14GP(金めっき)よりも耐久性が高くなります。
K14GFにはニッケルめっき層が存在しませんので、 その点ではK14GPより安心して使用することができます。
ただし、人によっては、メインの素材である真ちゅうで金属アレルギーが起きてしまう場合もあるので注意してください。

このように金張りの方が優れている点が多く、アンティークジュエリーだけでなく一般的な宝飾品素材としても、金張りのものがアメリカだけでなく日本でも増えています。

K14GFはお手入れが悪いと消耗しやすい

K14GF(金張り)は、K14だけを素材とするよりも安価に金の色調を楽しむことができますし、K14GP(金めっき)よりも耐久性に優れています。

とはいえ、やはり普段使いの製品に用いられることが多くなっていますので、色のくすみも出てきます。使い方によっては、金張りがはがれることもあります。肌身離さず使い続けていますと、摩擦や汗・皮脂による汚れなどで色がくすんできます。
そのため、日頃から上手に手入れをする必要があります。
K14は空気によっても腐食しやすいので、保管方法も工夫しましょう。

金相場は、オリンピック開催で上昇すると言われています。

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摩擦による腐食

リングなど直接肌に触れるものは汚れやすく、摩擦でも消耗しやすくなります。ブレスレットなども、ローション類やクリーム類の成分が付着してしまい、色のくすみの原因となります。

汚れによる腐食

汚れを落とそうとするときには、慎重に掃除する必要があります。石けんや液体クリーナーのような洗剤類を使いますと、汚れは落ちますが、圧着させたK14層がはがれ落ちるおそれがあります。表面も腐食してしまう原因となり、もとの色調を損なってしまいます。

空気による腐食

長期間放置するだけでも、保存状態によっては色のくすみが出ます。なるべく密封して空気にあまり触れさせないようにしましょう。ジップ付きの袋に保管するのもおすすめです。

K14GFのお手入れの仕方

K14GFをいつまでも愛用したいなら、日頃から優しくこまめに汚れを拭き取ってあげましょう。

ふだんのお手入れ

K14の美しさを末長く保つためには、こまめに汗や皮脂を取り除いてください。
ふだんのお手入れでは、柔らかい乾いた布で軽く磨くようにしましょう。

研磨剤入りの金属パーツ専用クロスも市販されていますが、K14の層をはがしてしまいますので、使用は控えましょう。

汚れがひどいとき

汚れがひどくて台所用洗剤や洗顔料を用いる場合は、よく泡立てて優しくもみ洗いしてください。
洗い終わったら、水分をきちんと拭き取りましょう。水分も腐食の原因となります。

このとき、キッチンペーパーの使用が適しています。
ドライヤーで乾かす場合には、離したところから温風を当てましょう。直接温風を当て過ぎないようにしてください。

薬品に弱い宝石類を金と一緒に用いている場合には、ぬるま湯に溶かした中性洗剤で優しく磨いたあと、水ですすいてください。
このとき直接洗剤や水をかけないようにしましょう。綿棒などを用いるのもおすすめです。

汚れのこびりつきがひどい場合には、歯ブラシで優しく磨くのもよいでしょう。
専用のゴールドクリーナーやゴールド洗浄液も市販されていますので、活用してみてください。

K14(14金)まとめ

重量比で、約60%の金を含んでいるK14(14金)。金価格の高騰により、「品位の高い金には手が出せない…」と感じる方が増えている中、手が届きやすい価格帯で人気を集めています。

中国などでは、あまり人気がない素材ですが、アメリカでは古くから親しまれてきた素材。K22やK18よりも丈夫で、さまざまな色味を楽しめる点も、非常に大きなメリットだと言えるでしょう。

またK14は、金めっきや金張り用の素材としても注目を集めています。手軽に金製品の雰囲気を楽しみたいときに、大活躍してくれるのがK14です。幅広い用途で使われているK14だからこそ、今後もさらにその可能性を広げていくと思われます。

とはいえ、純度が低い分、変色しやすかったり、金属アレルギーの原因になりやすかったりと、注意が必要な点も多くあります。
K14の特徴を活かし、上手に付き合っていきましょう。

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水野 崇さん
(CFP/1級FP技能士)

キャリア20年超の株式トレーダー。講師、取材協力など多方面で活躍する独立系ファイナンシャルプランナー。大学や事業法人で講師を務め「金融リテラシー講義」を毎週行う学校法人専門学校非常勤講師。

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