バッグの持ち手が剥がれると、見た目も使い勝手も悪くなります。そのようなとき、どのように対処すべきか迷う人は多いでしょう。
今回は、持ち手剥がれバッグ修理の方法や適切な修理店の選び方を紹介します。また、持ち手が剥がれる原因や、修理方法、適切な修理店の選び方などについて解説します。
バッグの持ち手が剥がれる原因
バッグの持ち手が剥がれる原因は、素材の劣化や使用状況等による損傷、製造時の品質問題などが考えられます。ここでは、バッグの持ち手が剥がれる原因を5つ紹介します。
・合皮が劣化する
・汗や雨などの水分で革が黒ずむ
・革が乾燥したり擦れたりして切れる
・エナメルなどのコーティングが剥げる
・ 接着剤が剥がれる
合皮が劣化する
合皮は経年劣化により徐々に性質が変化し、持ち手が剥がれる原因となります。長期間使用していると、素材の弾力が失われたり合成樹脂が熱や湿気により変質したりすることで、革の部分が割れやすくなります。また、紫外線が原因で表面が硬くなり、割れやすくなることもあります。
これらの理由により、合皮が劣化しバッグの持ち手が剥がれやすくなります。
汗や雨などの水分で革が黒ずむ
革製品は、汗や雨などの水分により黒ずんでしまうことがあります。
革製品は、水分が内部の繊維に入り込み膨張することで表面が黒ずんだり、水分の乾燥により皮が収縮し表面にしわができたりすることで黒ずみが発生します。
また、汚れが革に染み込むことで変色して、長期間の湿気の影響で、カビが発生することもあります。その結果、黒ずんだ革は剥がれやすくなることがあります。
革が乾燥したり擦れたりして切れる
革製品は、乾燥や摩擦により破損することがあります。
乾燥により繊維が弱くなり切れやすくなったり、摩擦が繰り返されることで表面がすり減ったりします。また、長期間の使用により持ち手部分に力が集中し、革が伸びて重い荷物を運ぶことで革にかかる負荷が増し、切れやすくなります。
これらの理由により、革が乾燥したり擦れたりして持ち手が切れることがあります。
エナメルなどのコーティングが剥げる
エナメルやその他のコーティングが剥げる原因としては、摩擦や衝撃などで表面にダメージが生じることが一般的です。一度剥げてしまうと見た目が悪くなるだけでなく、さらなる損傷の原因となります。
対策としては次のような方法が挙げられます。
・定期的なお手入れやクリーニングを行い、汚れや水分がコーティングに蓄積されるのを防ぐ
・保管場所を選び、直射日光や湿気を避ける
・荷物を運ぶ際、荷物の重量や角度に注意し無理な負荷をかけない
剥げてしまった場合には、専門の修理業者に相談することがおすすめです。
接着剤が剥がれる
接着剤が剥がれる場合、経年劣化や温度変化、湿度変化などが影響していることが多いです。接着剤が剥がれてしまうとバッグの構造が弱まり、使いづらくなることがあります。
対策としては、次のような方法が考えられます。
・保管場所を選び、直射日光や湿気を避ける
・適切な荷物の量や重量を守る
・定期的なメンテナンスやクリーニングを行い、接着部分の劣化を予防する
接着剤が剥がれてしまった場合は、バッグの素材や構造に応じて専用の接着剤で修復するか、専門業者に修理を依頼することがおすすめです。
バッグの持ち手剥がれた際の対処方法
バッグの持ち手が剥がれてしまった場合、次の方法で対処が可能です。
・持ち手にスカーフやカバーを付けて隠す
・持ち手部分を本革で作り変える
・持ち手の根元を本革で作り変える
・革を縫い付ける
自分で修理する場合は、バッグの素材や構造を考慮し、適切な方法を選択してください。
持ち手にスカーフやカバーを付けて隠す
バッグの持ち手が剥がれたり傷んだりしてしまった場合、スカーフやカバーを付けて隠すことが一つの解決策です。
方法は次の手順のとおりです。
・サイズが適切なスカーフを選ぶ(持ち手の周囲を十分に覆えるサイズが望ましい)
・スカーフを持ち手の周りに巻き、傷んだ部分を覆う
・差し込み式のカバーを利用する場合、持ち手にカバーを被せて固定する
この方法で見た目が損なわれることを防ぐことができ、さらなる損傷から持ち手を保護する効果もあります。ただし、根本的な修理が必要な場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。
持ち手部分を本革で作り変える
持ち手部分を本革で作り変えることは、バッグのデザインや耐久性を向上させる効果があります。本革は高級感があり長持ちする素材であるため、持ち手部分を本革で作り変えることで、見た目が一段とおしゃれになります。
また、本革は耐久性が高いので、持ち手が剥がれる心配が少なくなります。ただし、本革製品を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが必要です。たとえば、革用のクリームやオイルを使用して、水分や汚れを拭き取って保湿することが重要です。
その際、薄く塗布し、余分なクリームやオイルはティッシュや柔らかい布で拭き取りましょう。これにより、革が劣化するのを防ぎ、持ち手部分が長持ちします。本革で持ち手部分を作り変えることでバッグ全体の印象が変わり、より高品質な革製品になるでしょう。
持ち手の根元を本革で作り変える
持ち手の根元を本革で作り変えることで、バッグの耐久性とデザインの向上につながります。特に持ち手の根元はバッグを持ち上げる際に最も負荷がかかる部分であるため、すぐに劣化することが一般的です。
本革は耐久性が高く、引っ張り強度があります。そのため、持ち手の根元を本革で作り変えることで、バッグ全体の寿命を延ばすことができます。また、本革は高級感があり、見た目にも魅力的です。専門の修理店を利用して、持ち手の根元を本革で作り変えることで、バッグのデザイン性が格段に向上します。
しかし、本革の持ち手の根元にする場合、定期的なメンテナンスが必要です。革用クリームやオイルを塗布して、劣化を防ぎましょう。これにより、持ち手の根元が長持ちし、バッグ全体の寿命が延びるでしょう。
革を縫い付ける
革を縫い付けることは、バッグの修理やカスタマイズに役立ちます。たとえば、持ち手が剥がれた場合に新しい革を縫い付けることで、再び使えるようになります。革の縫い付けは専門の技術と道具が必要であり、一般的には修理店に依頼することが多いです。
革を縫い付ける際は、適切な糸と針を使用することが重要です。一般的には、ナイロンやポリエステルの糸が使われます。これらの糸は強度が高く耐久性に優れているため、革製品に適しています。また、針は丸い穴を開けるタイプのものがおすすめです。革を縫い付ける際に糸が緩んでしまわないよう、糸の始末も丁寧に行いましょう。
正確な技術と適切な道具を使用して革を縫い付けることで、バッグの耐久性やデザインが向上します。
バッグの持ち手が剥がれた際によくある疑問とその回答
最後に、バッグの持ち手が剥がれた際によくある疑問とその回答を紹介します。
合皮の剥がれの場合はどうしたらいい?
合皮の剥がれの場合、まずは専門家に相談することがおすすめです。修理の具体的な方法は合皮の種類や状況によって異なりますが、一般的には次のような手順があります。
・合皮表面の汚れを落とし、切り取りやすい形に整えてから、専用の接着剤で付け直す。
・深いキズやひび割れの場合は、専用の補修材を使って表面を埋める。
・補修材が乾いたら、表面をなめらかに整えてから、色を塗る。
・最後に防水スプレーを吹きかけて、仕上げる。
ただし、合皮製品は長期間使用すると劣化が進むため、付け直しや補修が難しい場合もあります。その際は、専門家のアドバイスを参考に新しい製品の購入を検討してください。
修理に使用しているニスは木工用のニスとは違う?
修理に使用しているニスは、木工用のニスとは異なります。
革製品や合革製品の修理には、専用のニスが必要です。専用ニスは、適度な柔軟性と色合いや光沢が均一になる特性があります。これにより、仕上がりが自然で美しい状態になります。
木工用のニスは、木材の表面を保護したり、艶を出したりするのに適していますが、革製品や合革製品の修理に使用すると、仕上がりが硬くなったり、色ムラが発生したりすることがあります。革製品や合革製品の修理を行う際には、適切なニスを使用することが重要です。
瞬間接着剤で革の剥がれの応急処置をしても大丈夫?
瞬間接着剤を使用して革の剥がれを応急処置することは、一時的な解決策としては有用ですが、長期的な観点から見ると問題がある場合があります。瞬間接着剤は、素早く強力な接着力を発揮するために開発された製品であり、革製品の修理には適していないことが一般的です。
瞬間接着剤が革の表面に悪影響を与える可能性があるためです。革製品に瞬間接着剤を使用すると、接着剤が革の表面に残留し、色や質感を損なうことがあります。
また、瞬間接着剤が乾いた後、硬くなることで革の柔軟性を失うリスクもあります。たとえば、革製品の表面に使用した瞬間接着剤が時間の経過とともに黄ばんだり、硬化したりして割れたりすることが報告されています。
革製品の修理には専門的な知識と技術が必要であり、瞬間接着剤での修理は避けるべきでしょう。
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まとめ
瞬間接着剤を革製品の剥がれに使用することは、短期的な応急処置として有用ですが、長期的な観点から見ると問題が多くあります。たとえば、革の色や質感を損なったり、柔軟性を失わせたりする恐れがあります。
革製品の修理には専門的な知識と技術が必要であり、瞬間接着剤等の自分で修理する方法は可能な限り避けた方が良いでしょう。これから革製品の修理を検討されている方は、専門家に相談するか、専用の製品を使用して修理を行うことをおすすめします。